現役農家が教える「自称オーガニック野菜」を見抜く方法と偽物の実態
現役農家が教える「自称オーガニック野菜」を見抜く方法

オーガニック野菜の人気が年々高まる中、スーパーには有機コーナーが設けられ、オンラインショップでの直販や学校給食に取り入れる自治体も増えている。しかし、現役農家で農業ライターのSITO.氏は、こうした市場の拡大に伴い、「有機やオーガニックではない野菜まで、そうした宣伝文句で販売されている」と警鐘を鳴らす。

オーガニック表示の法的基準とは

日本では、農産物や食品に「オーガニック」や「有機栽培」と表示できるのは、有機JAS法に基づく「有機JASマーク」を取得したものだけだ。このマークを取得するには、化学的に合成された肥料や農薬を使用しない、遺伝子組換え技術を利用しない、環境負荷を低減するなどの生産方法を遵守し、認証機関の厳しい審査を通過する必要がある。

有機JASマークを取得していないにもかかわらず、「無農薬栽培」「減農薬栽培」「有機的栽培」などの文言でオーガニックを標榜することは法律違反となる。しかし、こうした事実はあまり知られておらず、新聞で有機農家と紹介されたり、会社名やSNSアカウントに「有機」と入っていても、実際はマークを取得していないケースが少なくない。

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「無農薬」表示の禁止と誤解

多くの消費者が「有機栽培」と「無農薬栽培」を混同しているが、有機栽培では天然由来の農薬の使用が認められている。また、「無農薬」「減農薬」という表記は、農林水産省の「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」によって原則的に使用が禁止されている。なぜなら、種子や苗の段階で農薬が使われていたり、微量の農薬が残留・飛散する可能性があるにもかかわらず、消費者に「残留農薬が一切ない」という誤解を与える恐れがあるからだ。

SITO.氏は、「無農薬野菜というものは存在しない」と断言する。実際、有機JAS認証を受けた農家でも、病害虫対策として天然由来の農薬を使用することは一般的だ。

本物の有機農産物を見つける方法

本物の有機農産物を見分ける最も確実な方法は、有機JASマークの有無を確認することだ。スーパーやネットショップで購入する際は、パッケージやラベルに緑色の四角いマークが表示されているかどうかを必ずチェックする。また、生産者名や認証機関の情報が明記されているかも重要な判断材料となる。

見た目や味だけで有機野菜かどうかを見分けることは難しい。有機野菜だからといって必ずしも見た目が不揃いだったり、味が濃いとは限らない。また、慣行栽培の野菜でも、品種や栽培条件によって味や外観が優れている場合がある。

有機が必ずしも安全とは限らない

SITO.氏は、「必ずしも有機が安全とは限らない」と指摘する。有機栽培では天然由来の農薬を使用するが、これらも毒性を持つものがある。また、有機肥料の使用により、病原菌や重金属のリスクが高まる可能性も指摘されている。一方、慣行栽培では厳格な安全基準に基づいて農薬が使用されており、適切に使用されれば健康への影響は極めて少ない。

重要なのは、農法だけでなく、生産者の顔が見えること、栽培履歴が明確であること、そして消費者自身が情報を正しく理解することだとSITO.氏は強調する。

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