愛媛県教育委員会は14日、教職員がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や電子メールを通じて児童や生徒と私的な連絡を取った場合、原則として戒告の懲戒処分に処する方針を固めた。同日の定例会で懲戒処分に関する指針を改正し、即日適用を開始した。
改正の背景と目的
この措置は、子どもに対する性暴力や不適切な関係を未然に防ぐことを主な狙いとしている。県教委によれば、従来から教職員が児童・生徒と私的な連絡を行うことは禁止されていたものの、実際に不適切な事案が発生したことから、懲戒の対象として明確に規定する必要が生じたという。
また、2026年12月に施行予定の「こども性暴力防止法」のガイドラインでは、教職員と児童・生徒の私的な連絡が不適切事例として明記されている。県教委はこの動きを踏まえ、より厳格な対応を取ることにした。
指針の内容と適用
改正された指針では、教職員がSNSやメールで特定の児童・生徒と個人的なやり取りを行った場合、原則として「戒告」の懲戒処分を科すと定めている。戒告は懲戒処分の中でも比較的軽い部類に入るが、公務員としての服務規律違反を正式に認定するものである。
県教委の担当者は「今回の改正は、教職員の服務規律を徹底し、子どもたちを性暴力から守るための重要な一歩だ」と述べている。また、「教職員には公務と私的関係の線引きを明確に認識してもらいたい」と強調した。
今後の影響と課題
この指針改正により、県内の公立学校に勤務する約1万5000人の教職員が対象となる。教職員間では、SNSを通じた保護者との連絡や学校行事の連絡など、業務上の必要性との線引きが課題となる可能性がある。
県教委は今後、各学校に対して指針の周知徹底を図るとともに、教職員向けの研修を実施する方針だ。また、違反が発覚した場合には厳正に対処し、再発防止に努めるとしている。
今回の決定は、全国の教育委員会にも波及する可能性があり、教職員と児童・生徒間のデジタルコミュニケーションのあり方に一石を投じるものとなりそうだ。



