厚生労働省の「共働き等世帯数の年次推移」によると、2022年の共働き世帯は1,262万世帯に達し、統計を開始した1980年の614万世帯から2倍以上に増加しました。一方、専業主婦世帯は539万世帯にとどまり、日本の家庭の標準は「共働き」へと移り変わっています。
社会の仕組みが追いつかない現実
しかし、この数字の裏側では「共働きが当たり前になったのに、それを前提とした社会の仕組みができていない」という矛盾が広がっています。育児休業の取りづらさ、長時間労働が前提の職場、保育園に入れない現実、家庭内に残る家事・育児の偏りなど、制度や会社は「昔の家族モデル」のままです。
家庭だけが先に変わった結果、多くの共働き家庭が日々ギリギリのバランスで生活しています。「自分たちの努力が足りないのかも」と感じる人もいるかもしれませんが、その根本的な原因は個人の問題ではなく、社会の構造にあるのです。
漫画で描く共働き家庭のリアル
この連載では、構造の歪みが日常にどう現れているのかを、共働き家庭の「あるある漫画」として描き出します。笑ってしまう場面の奥にある違和感や息苦しさは、多くの人が感じているものです。本連載を通じて「なぜこんなにしんどいのか」「本当に自分たちだけの問題なのか」を考え、暮らしや働き方を見つめ直すきっかけを提供します。
例えば、仕事で夜遅くなると夕飯はスーパーのお惣菜に頼りがち。値引きされたお惣菜を見つけると得した気分になり、好きなおかずならなおさらうれしいもの。忙しい毎日の中だからこそ、小さな楽しみを大切にしたいものです。
環境整備が急務
共働きが当たり前になった今、問題なのは「家庭が頑張れていないこと」ではなく、その頑張りに社会の仕組みが追いついていないことです。働き方、育児制度、家事の分担、職場の理解――それぞれが少しずつ変わらなければ、共働き家庭はいつまでも綱渡りの生活を強いられます。
この連載で描かれるのは、特別な誰かの話ではなく、多くの家庭が日々直面する現実です。笑える「あるある」の裏にある違和感やしんどさを共有し、「自分たちだけがつらいわけじゃない」と気づくことで、よりよい共働きの形を考えるきっかけになることを願っています。
漫画は菅原県さんが担当。漫画家・イラストレーターとして「週刊ヤングジャンプ」でデビューし、その後実話系4コマ誌やニュースサイトで連載。あおり系LINEスタンプ「Mr.上から目線」シリーズの作者でもあります。



