「いいね」に振り回される人と自分軸で動く人の違い 哲学者が解説
「いいね」に振り回される人と自分軸で動く人の違い

SNSの「いいね」に振り回される現代人

SNSで投稿した写真やコメントに「いいね」がたくさんつくと嬉しくなり、逆に少ないと落ち込む――そんな経験は誰にでもあるだろう。しかし、こうした反応に一喜一憂する人と、自分の内側の基準で行動できる人との間には、決定的な違いがある。哲学者の小川仁志氏(青山学院大学地球社会共生学部教授)は、その違いを「自己肯定感」と「承認欲求」のバランスに見出す。

自己肯定とは何か

「自己肯定」とは、本来どのようなことなのでしょうか? 小川氏によれば、自己肯定感は他者からの評価ではなく、自分自身の行動とその結果に向き合うことで培われる。経験の差は特別な才能によって生まれるものではなく、自分で行動し、その結果と向き合ってきた事実が、自分の軸を少しずつ強くし、より確かな判断へとつながっていくという。

他人との比較が判断を曇らせる

他人との比較に頼りすぎると、自分の判断基準が曖昧になっていく。「自分がどうありたいか」ではなく、「周囲より上か下か」で決めてしまうようになるからだ。ドイツの哲学者ショーペンハウアーは、他人との比較は自分に欠けているものばかりを意識させ、欲望と不満を強めてしまうと説いた。また、パスカルも人は他人との比較のなかで不幸になると指摘している。どれだけ恵まれていても、上を見れば際限がなく、不満は尽きることがない。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

「昨日の自分」と比べる大切さ

小川氏は、大切なのは他人ではなく「昨日の自分」と比べることだと強調する。どれだけ進んだか、何を学んだかという視点に立つことで、外側に振り回されない基準が生まれる。他人との比較から距離を取り、自分が何を大切にしたいのかに立ち返る勇気が、判断を曇らせる要因を減らし、自分の軸をよりはっきりとしたものにしていく。

小川氏の著書『自分を貫くための道徳思考 正解のない時代こそ「心の軸」が武器になる』(日本能率協会マネジメントセンター)では、これらの考え方をさらに詳しく解説している。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ