ChatGPT、シェア上昇も利用者減少の謎 AIチャットbotは「使い分けない」実態
ChatGPTシェア上昇も利用者減 AIチャットbot使い分け実態

米国における生成AIチャットbotアプリの市場で、ChatGPTのシェアが11カ月ぶりに上昇した。しかし、これは利用者の拡大によるものではなく、競合サービスの変動による相対的な変化である。モバイルアプリ市場調査会社Apptopiaが2026年7月7日に発表した7月の月次レポートによると、ChatGPTの米国DAU(デイリーアクティブユーザー数)シェアは上昇したものの、実際のDAUは前月比1.7%減少している。

シェア上昇の背景:Meta AIの新規追加

今回のレポートでは、従来の月次更新グラフから除外されていたMeta AIを新たに追加した。Meta AIが現時点で4番手のチャットbotに成長したため、市場の構成が変化し、ChatGPTのシェアが相対的に上昇した形だ。Apptopiaは、このシェア変動はChatGPT自体の利用拡大ではなく、市場内の競合状況の変化によるものと説明している。

86%のユーザーは1つのAIチャットbotだけを使用

レポートで注目すべきは、利用者が複数のAIチャットbotをどう使い分けているかという実態だ。2026年第2四半期、米国では86%の利用者が実質的に1つのAIチャットbotアプリのみを利用していた。2つを使う人は11%、3つ以上を使う人はわずか3%だった。Apptopiaの分析では、1カ月に少なくとも5回アプリを開いた利用者を対象としており、一度や二度試しただけの利用は含まれていない。

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大規模言語モデルの機能は類似しており、ある製品が改良されたり新機能を出したりしても、競合がすぐに追いつく傾向がある。そのため、多くの人には用途ごとの厳密な使い分けは必要ないとApptopiaは分析している。

過去データとの違い:継続的利用に焦点

Apptopiaは過去の投稿で、複数アプリ利用の広がりがより大きく見えるデータも示していた。ただし、そのデータはアプリを1回使っただけでも利用に含めており、今回の分析はより継続的な利用に近い見方になっている。市場全体は依然として拡大しているものの、成長率は5カ月連続で鈍化しており、6カ月連続となる可能性もある。この傾向はグローバルのデータに基づくもので、集計には米国の主要アプリ以外の小規模な生成AIチャットbotアプリも含まれる。Apptopiaは、この傾向は米国市場の観測とも整合すると説明した。

新アプリ導入の影響:既存アプリの利用時間は増加

Apptopiaは、競争環境を理解するため、新しい生成AIアプリを試すことが既存アプリの利用時間を奪うのかどうかも調査した。分析対象は次の4ケースだ。

  • ChatGPT利用者がClaudeをダウンロードしたケース
  • Claude利用者がChatGPTをダウンロードしたケース
  • Grok利用者がChatGPTをダウンロードしたケース
  • Grok利用者がClaudeをダウンロードしたケース

新規アプリをダウンロードする前の30日間と後の30日間について、両アプリのDAUあたり平均利用時間を測定した。結果として、1例を除き、利用者は新しいアプリを試した後も使い続けながら、既存アプリで過ごす時間も増やした。例外はChatGPT利用者がClaudeをダウンロードしたケースで、ダウンロード後の30日間でChatGPTで過ごす時間が13.5%減少した。平均利用時間はChatGPTが24.9分、Claudeが26.1分だった。Apptopiaは大きな変化ではないとしつつ、分析した中では外れ値だと位置付けた。Claudeの利用は変動が大きく、より複雑なプロジェクトに使われている可能性を示した。

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Grokの苦戦と特徴

ApptopiaはGrokの勢いは弱いと分析した。米国のDAUは2026年4月以降28.2%減少し、市場シェアも5月の10.6%から6月には8.7%に低下した。さらに、Grok利用者のうちClaudeやChatGPTも使う人の割合が上昇している。ただし、Grokには特徴的な傾向もある。主要な生成AIチャットbotの中で、Grokは高頻度利用者に分類される人の割合が2番目に高く、その割合は57%だった。この割合はDAUが減少する中で上昇しており、離脱しているのは主にカジュアルな利用者だとApptopiaはみている。