通称「2型」に進化したスズキの「ジムニーノマド」を、富士山のふもとで走らせた。アウトドアブームに乗り、ファッションとしても人気のジムニー。その最新型の実力を確かめた。
アウトドア流行が後押し
「アウトドアの流行で、オフロードを走ってキャンプに行きたいという層。それと、アウトドアファッションの流行も寄与していると思います」と、モータージャーナリストは語る。
「ノースフェイス、ホワイトマウンテニアリング、スノーピークといったアウトドアウェアをファッションとして都会で着る女性も多くて、そのトレンドのなかにジムニーがあるんです」
後席は期待以上に快適
ノマドは、オンロードでも意外なほど快適だった。エンジントルクは十分にあり、加速性にすぐれる。同時に驚かされたのは、静粛性。ロードノイズも風切り音も、時速80km程度で走っている分には、まったく気にならない。
ロードノイズは遮音対策をしっかり施した結果、とスズキでは説明するが、エンジニアが“音を丸める”のが上手なのだろう。たとえば、騒音源からの周波数を逆位相にチューニングして、ノイズどうしが打ち消すような音環境づくり。そこまでやっているのだろうか。
乗り心地も、アームがうんと延びる一方、フロントにスタビライザーが入っているおかげで、ちょっとふらふらする感じはない。サスペンションアームの自由度を確保するほうが大事なはずで、さすがに矢のような直進性とはいえないが、ステアリングホイールを軽く握っていれば大丈夫。クロスカントリー型SUVに慣れている人なら、まったく問題にならないだろう。むしろ、ノマドの本格的な味わいに、うれしくなるかもしれない。
後席空間は十分、見晴らしも良好
後席空間はヘッドルームもレッグルームも十分な空間が確保されている。後席は着座位置が前席より少し高めの、いわゆる階段状の設定。なので、前席ヘッドレストレイントを超えてウインドシールドごしの風景が見えるのも、圧迫感がなく高得点だ。
ジムニーもやがては電動化すると考えられるが(スズキの開発者は「ノーコメント」とのこと)、基本性能がしっかりとしているので、そうなったらなったで、楽しめそう。しかし、今の段階ではこのコンベンショナルな形式のクロスカントリー4WDをめいっぱい楽しもうではないか。
スズキ ジムニー ノマド 主要諸元
- ボディサイズ:全長3890mm×全幅1645mm×全高1725mm
- ホイールベース:2590mm
- 最低地上高:210mm
- 車重:1210kg(MT車は1200kg)
- エンジン:4気筒1460ccガソリン
- 最高出力:74kW/6000rpm
- 最大トルク:130Nm/4000Nm
- 駆動方式:パートタイム4輪駆動
- 変速機:4段AT(5段MT)+副変速機
- 乗車定員:4名
- 燃費:13.6(MT車は14.9)km/L(WLTCモード)
- 価格:292万6000円(AT/MTとも価格は同一)



