Valveが販売する「Steam Machine」は、DRAMやSSDの価格高騰の影響を真っ正面から受けた悲運のハードだ。価格は約19万円から。背景を知ると少し印象が変わるかもしれない。
開発開始は2023年、当初はDRAM高騰の影響なし
ValveがSteam Machineに使う部品の調達を始めたのは2023年だ。当時はまだDRAM高騰の影響はなかった。PCパーツは登場時が最も高く、その後は量産効果や新技術の登場で価格は下がっていくのが常識だった。Valveもパーツ価格が変動する可能性は承知しつつ、「価格は下がる傾向があるというのが我々の認識だった」としている。
AIデータセンター需要でDRAMとSSDが急騰
しかし、AIデータセンターの需要の高まりなどの影響で、2025年夏以降にDRAM価格が急上昇し、それを追いかけるようにSSDも高騰していった。Valveは「過去1年あまりで、この状況は急速かつ劇的に変化し、特にRAMとストレージのコストが大幅に上昇した」と振り返る。
製品価格は部品コストに基づくため、目標価格での販売が困難に
製品価格はこれらの部品のコストに基づいて決定するため、Steam Machineは同社が当初目標としていた価格で販売することが難しくなった。それだけでなく、一部の部品は「どんな価格でも全く調達できない」状況になった。
調達できなかった部品も
Valveは調達が困難になった部品について具体的に明らかにしていないが、DRAMやSSDの高騰が直接的な原因とみられる。同社は「部品価格の高騰により、製品の価格設定が大きく影響を受けた」と説明している。
それでも「お買い得」と評価される理由
価格は約19万円からと高額だが、同クラスのゲーミングPCと比較すると、Steam Machineはソフトウェアやエコシステムを含めたトータルコストで見た場合、依然として競争力があると指摘する声もある。ValveはSteamOSの最適化や、ユーザーがSteamライブラリをそのまま活用できる点をアピールしている。
今後の見通し
DRAMやSSDの価格は依然として高止まりしており、Steam Machineの価格がすぐに下がる見込みは薄い。しかし、Valveは長期的な視点で製品を提供する方針を示しており、今後の価格動向や部品調達の改善が期待される。



