バイクのタイヤ交換時期に悩むライダーは多い。特に51歳の男性からは「タイヤ交換の目安がわからない」という声が寄せられている。バイクにとってタイヤは転倒リスクに直結する重要パーツであり、交換コストが数万円以上かかることも適切なタイミングを迷わせる要因だ。
スリップサインで法定基準を確認
一般的にタイヤのトレッド(接地面)の溝が減ったら交換時期だが、完全に溝がなくなるまで使えるわけではない。タイヤ側面の4~6カ所にある三角形のマークの先には「スリップサイン」と呼ばれる一段低い溝があり、ここまで摩耗すると溝の深さが法定基準の0.8mmを下回り、保安基準違反となり違反切符の対象となる。
溝のないタイヤは雨天時の滑りやすさだけでなく、トレッドが薄くなることでタイヤ剛性が低下し、晴天時でもグリップ力の低下やハンドリングの悪化を招く。そのため、残り溝が2~3mmになった時点での交換が推奨される。
経年劣化にも注意
溝が十分に残っていても、古いタイヤはゴムの硬化や変質により性能が低下する。プラスチックのように硬くなって変色したり、全周にわたって長く深いひび割れが入っている場合は、まともなグリップ力を期待できない。
タイヤの製造時期は側面に刻まれた4桁の数字で確認できる。前2桁が製造週、後2桁が西暦の下2桁を表し、例えば「3221」なら2021年の32週(7月末)に製造されたことを示す。ゴム製品であるタイヤは新しいほどグリップ力が高く、メーカーは製造から3~5年での交換を推奨している。
プロファイルの変化と交換のすすめ
バイクのタイヤはカーブで傾けて使うため、断面形状(プロファイル)も重要だ。公道で使用されたタイヤは摩耗が進むと前輪が尖り、後輪はセンターが減って四角くなる。これにより、カーブでバイクを傾ける際にハンドルが内側に切れ込んだり、接地感が希薄になるなど、フィーリングが著しく悪化する。
中にはグリップ力に頼らず、コンディションの悪いタイヤでもコントロールできる上級者もいるが、それはオフロードやサーキット経験が豊富な場合に限られる。「自分はそれほど上手くないし、飛ばさない」という人ほど、安全のために早めのタイヤ交換を心がけるべきだ。また、せっかくバイクに乗るなら、愛車が持つ本来のハンドリングを楽しむためにも、適切なタイヤ管理が推奨される。



