自動運転タクシーが中国で急拡大、百度の挑戦と日本への示唆
自動運転タクシー中国急拡大、百度の挑戦と日本への示唆

中国で自動運転タクシー事業が急速に拡大している。検索大手の百度(バイドゥ)は、北京や武漢などの都市で完全無人タクシー「Apollo Go(萝卜快跑)」の運行を開始し、累計走行距離は1億キロを突破した。同社は2023年末までに、中国全土で1000台以上の自動運転タクシーを投入する計画だ。

百度の自動運転タクシー事業の現状

百度の自動運転タクシーは、中国の10以上の都市で試験運行されている。特に武漢では、2023年8月から完全無人タクシーの有料運行が始まり、市民の足として定着しつつある。料金は通常のタクシーの約半分で、アプリから簡単に呼べる。百度の自動運転技術は、センサーやAIを駆使し、複雑な都市交通にも対応する。

百度の自動運転部門「Apollo」は、2022年だけで約1億キロの走行データを蓄積。同社の技術責任者は「自動運転の安全性は人間のドライバーを上回る」と述べている。実際、百度の自動運転タクシーは、これまでに重大事故を起こしていないという。

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中国での自動運転普及の背景

中国政府は自動運転技術の実用化を国家戦略として推進している。2022年には、自動運転車の公道試験を認める法律を整備し、百度や滴滴などの企業が試験を積極的に行える環境を整えた。また、5G通信網の整備や高精度地図の提供など、インフラ面でも支援が進む。

特に武漢市は、自動運転タクシーの実証実験に積極的で、市内の特定エリアで完全無人タクシーの運行を許可している。これにより、百度は実運用でのデータ収集と技術改善を加速している。

日本への示唆

日本の自動運転タクシー事業は、中国に比べて遅れを取っている。日本政府は2025年までに自動運転タクシーの実用化を目指すが、法規制やインフラ整備が課題だ。中国の事例は、官民連携の重要性や、規制緩和による技術革新の促進を示している。

日本の自動運転関連企業は、中国の動向を注視しつつ、独自の技術開発を進める必要がある。特に、高齢化社会における移動手段として、自動運転タクシーの需要は高い。日本の自動運転スタートアップ「ティアフォー」の代表は「中国の事例から学び、日本独自のサービスを提供したい」とコメントしている。

今後の展望

百度は2024年に、自動運転タクシーの事業エリアをさらに拡大する計画だ。また、中国の他の企業も、自動運転タクシー市場に参入しつつある。滴滴は2023年に自動運転タクシーの試験運行を開始し、テンセントやアリババも関連技術の開発を進める。

自動運転タクシーの普及は、交通渋滞の緩和や二酸化炭素排出量の削減にも貢献すると期待される。一方で、雇用への影響や安全性の確保など、課題も多い。中国の取り組みは、自動運転の未来を占う重要な試金石となるだろう。

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