打ち上げ直後にトイレ故障、飛行士が修理
2026年4月10日、アルテミス2号ミッションで、オリオン宇宙船のトイレにトラブルが発生した。打ち上げから約4時間後、飛行士のコック氏がトイレの異常を報告。NASAの地上管制チームは即座にトイレの使用禁止を指示した。分析の結果、トイレのファンを制御する電子機器と、液体を蓄える容器につながるバルブに不具合があることが判明。コック氏が修理方法の指示を受け、無事に修理を完了した。
ミッション4日目、液体処理不能に
その後、宇宙船は月へ順調に進んでいたが、地球から約32万km離れたミッション4日目、再びトイレの問題が発生。今度は固形物の処理は正常だが、液体の処理ができなくなった。管制チームはトイレ自体に問題はないと判断し、船外への排出配管が詰まっている可能性を指摘。ベントシステムの排出口が日光の当たらない側にあるため、液体が配管内で凍結したと推測された。
飛行士らはベントラインをヒーターで暖めたり、宇宙船の姿勢を変えて排出口に日光を当てるなど試みたが、状況は改善しなかった。
NASAが新たな仮説、薬剤が原因か
NASAはさらに検討を進め、液体排出前に添加する薬剤がスラッジ状の物質を生成し、配管内のフィルターを詰まらせた可能性を発表。この薬剤は微生物によるバイオフィルム形成を抑えるためのものだが、逆に配管を詰まらせたとしたら皮肉な結果だ。アルテミス2号の飛行責任者リック・ヘンフリング氏はミッション中の記者会見で、「仮説の検証には帰還後の配管分解が必要」と述べた。
宇宙トイレ開発の難しさ
宇宙で機能するトイレを作るのは想像以上に難しい。無重力下での液体・固形物の処理、臭気対策、メンテナンス性など、多くの課題がある。今回のトラブルは、長期間の宇宙飛行における機器の信頼性と、予期せぬトラブルへの対応力を改めて浮き彫りにした。



