北海道博物館(札幌市厚別区)と上士幌町の「ひがし大雪自然館」の研究グループは、同町内の約680万年前の地層で新種の植物化石を発見したと発表した。北極圏などに分布するバラ科チョウノスケソウ属の新種で、同属としては世界最古かつ最南での発見とみられる。
化石の特徴と命名
発表によると、2016~24年、同町ぬかびら源泉郷付近の約680万年前(後期中新世)の地層から直径1~2センチの葉の化石が26点見つかった。チョウノスケソウは白い花を咲かせる高山植物だが、化石の葉脈や表面の毛の特徴が現生種と異なることが判明。今年4月、国際学術誌で新種として認められ、「ヌカビラチョウノスケソウ」と命名した。
研究の意義
これまで同属の化石は、北極圏などで約500万年前以降のものが発見されてきた。今回の発見は、日本列島がユーラシア大陸から分離して形作られた頃、すでに同属が北海道に生育していたことを示唆する。
研究グループの一員で同博物館北海道研究センターの成田敦史学芸主査(42)は7日に開いた記者会見で、同属が東アジアから北極圏へ分布を広げた可能性などを指摘し、「地球温暖化や気候変動が植物史にもたらした影響を考える上でも役立つのではないか」と話した。



