三菱電機は、宇宙ゴミ(デブリ)除去を目的とした実証衛星の実験に成功したと発表した。同衛星は、レーザー照射によってデブリの軌道を変更する技術を搭載しており、宇宙空間での実証は世界初となる。
実験の詳細と成果
実証衛星は2023年6月に打ち上げられ、約1年間にわたって運用された。実験では、模擬デブリに対して高出力レーザーを照射し、その軌道を数メートル変化させることに成功。これにより、デブリを大気圏に再突入させて燃焼させる技術の実現可能性が確認された。
宇宙ゴミは、運用を終えた人工衛星やロケットの破片などが地球周回軌道上に多数存在し、国際宇宙ステーションや運用中の衛星との衝突リスクが問題視されている。三菱電機は、この技術を2026年までに商業サービスとして提供する計画で、年間約10基のデブリ除去を目標としている。
今後の展望と課題
三菱電機の担当者は「今回の実証実験で、レーザーによるデブリ除去の有効性が示された。今後はより大型のデブリに対応できるよう、レーザーの出力向上や追尾精度の改善に取り組む」と述べている。
一方で、国際的な宇宙ゴミ除去のルール作りや、コスト削減が課題として挙げられる。三菱電機は、政府や宇宙航空研究開発機構(JAXA)と連携し、技術の標準化や国際協調を進める方針だ。



