トヨタと日産、EV向け半導体の共同開発で合意へ
トヨタと日産、EV向け半導体共同開発合意へ (02.07.2026)

トヨタ自動車と日産自動車が、電気自動車(EV)向け半導体の共同開発で基本合意する見通しであることが、関係筋への取材で明らかになった。両社は、EVの心臓部とも言えるパワー半導体や、自動運転に必要な高性能AI半導体の設計・製造で協力する方針だ。これは、世界的な半導体不足とEVシフトの加速に対応するための動きとみられる。

共同開発の背景と目的

トヨタと日産は、EV向け半導体の安定調達と性能向上を目指す。現在、EVに使用される半導体は、従来のエンジン車に比べて2倍以上必要とされており、特にパワー半導体は航続距離や充電時間に直結する重要部品だ。両社は、この分野で協力することで、開発コストを分担し、量産効果によるコスト削減を図る。また、自動運転技術に不可欠なAI半導体についても、共通プラットフォームの開発を検討しており、これによりソフトウェアの互換性も高まる見通しだ。

関係筋によると、両社はすでに技術者レベルの交流を始めており、年内にも正式な合意文書を交わす方向で調整している。トヨタの豊田章男社長は「自動車産業の競争力は半導体にかかっている」と述べ、半導体戦略の重要性を強調している。一方、日産の内田誠社長も「競争領域と協調領域を明確にし、EVシフトを加速させる」とコメントしている。

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業界への影響と今後の展望

今回の合意は、自動車業界における半導体調達の新たなモデルとなる可能性がある。これまで、自動車メーカーは半導体メーカーから部品を購入するのが一般的だったが、近年の供給不足を受け、自社開発や他社との協業が進んでいる。トヨタと日産の協業は、ホンダやスバルなど他社にも波及する可能性がある。

また、政府も半導体産業の強化に力を入れており、経済産業省は国内半導体メーカーへの支援を拡大している。トヨタと日産の動きは、こうした国の政策とも連動している。専門家は「日本の自動車メーカーが連携することで、海外勢に対抗できる競争力が生まれる」と評価する。

一方で、両社の競合関係を考慮し、協業範囲は限定的になる見通しだ。具体的には、パワー半導体とAI半導体に絞り、車両の基本設計や販売戦略などは従来通り競争する方針。また、半導体の製造は、両社が出資する工場や、台湾のTSMCなどの外部ファウンドリーに委託する可能性がある。

今回の合意は、両社の財務面にも影響を与える。共同開発により、研究開発費の削減が見込まれ、各社の収益改善につながると期待されている。また、半導体の安定調達は、EV生産の拡大を支え、販売台数の増加にも寄与するだろう。

トヨタと日産の協業は、日本の自動車産業がEV時代に生き残るための重要な一手となる。今後の詳細な計画や、他社への波及効果に注目が集まる。

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