トヨタと日産、EV向け次世代パワー半導体で協業へ
トヨタと日産、EV向け次世代パワー半導体で協業へ

トヨタ自動車と日産自動車は、電気自動車(EV)向け次世代パワー半導体の共同開発で基本合意した。両社は炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を用いた高効率半導体の量産技術を確立し、2027年までの実用化を目指す。

協業の背景と目的

EVの航続距離延長や充電時間短縮には、電力変換効率の高いパワー半導体が不可欠だ。従来のシリコン(Si)製に比べ、SiCやGaNは電力損失を半分以下に抑えられる。しかし、製造コストや歩留まりの課題から普及が進んでいない。トヨタと日産は、共同で材料調達や生産プロセスを標準化し、コスト低減を図る。

開発の具体的な内容

両社はまず、SiC基板の大口径化や結晶欠陥低減技術の開発を進める。さらに、GaNデバイスの高耐圧化にも取り組み、EVのインバーターやDC-DCコンバーターに搭載可能な製品を目指す。トヨタのパワー半導体開発責任者は「競争領域と協調領域を明確にし、業界全体の底上げにつなげたい」と述べた。日産の担当役員も「EVシフトを加速するため、技術基盤の強化が急務だ」と協業の意義を強調した。

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業界への影響と今後の展望

今回の協業は、日本の自動車メーカーがEV用半導体で連携する初めてのケースとなる。半導体メーカーを含めたサプライチェーン全体での協力が期待される。経済産業省も、次世代半導体の国産化を支援する方針で、両社の取り組みを後押しする。市場調査会社によると、SiCパワー半導体の世界市場は2025年に約2000億円規模に拡大する見込みで、早期の量産技術確立が競争力の鍵を握る。

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