EVシフト停滞で半導体需要減、ルネサスが工場稼働率低下
EVシフト停滞でルネサス工場稼働率低下

電気自動車(EV)シフトの世界的な減速が、半導体業界に影響を及ぼしている。車載半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、需要減少に対応するため工場の稼働率を引き下げ、在庫調整を進めていることが明らかになった。

EV需要の鈍化が半導体受注に打撃

ルネサスは2024年12月期の業績見通しで、売上高が前期比で減少する可能性を示唆。特に車載向け半導体の受注が想定を下回っており、同社は生産調整を余儀なくされている。同社の髙橋幸雄社長は「EV市場の成長が予想よりも緩やかで、在庫水準が高まっている」と説明する。

工場稼働率の低下と在庫調整

ルネサスは国内の複数の工場で稼働率を低下させており、特に前工程の工場では稼働率が80%を下回る水準にある。同社は在庫調整を2025年前半まで続ける方針で、需要回復の時期は不透明としている。また、ルネサスは車載以外の産業用半導体やデータセンター向け需要も鈍化しており、幅広い分野で調整が必要としている。

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業界全体に広がる影響

ルネサスの減産は、半導体業界全体の動向を反映している。世界的なEVシフトの減速に加え、中国経済の低迷や地政学的リスクが需要を抑制。2024年の世界の半導体市場は、車載向けを中心に成長率が鈍化すると予想されている。ルネサスは2024年12月期の連結売上高を1兆4000億円程度と見込むが、下方修正の可能性も指摘されている。

今後の見通し

ルネサスは、EVシフトの長期的な成長トレンドは変わらないとしつつも、短期的な需要変動に対応するため、生産体制の柔軟性を高める方針。また、AI半導体やデータセンター向けなど、車載以外の分野での事業拡大を図る。同社は2025年以降、車載半導体の需要が再び拡大すると見込んでいるが、市場環境は引き続き不透明だ。

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