ルネサスエレクトロニクスの柴田英利社長は25日の説明会で、成長の原動力がAI関連であると強調し、将来的には「売り上げの約4割をAIインフラ関連が創出する」と見込むほか、2030年以降は社会実装が進む「フィジカルAI」が成長の核になるとの見通しを示した。
2026年通期の見通しと半導体需要
柴田氏は、2026年通期の具体的な数値開示は避けたものの、旺盛な半導体需要を背景に、突発的なトラブルがなければ「今年は強い展開になる」との見通しを示した。来期以降の業績に対しても強い自信をのぞかせた。
フィジカルAIへの積極投資
フィジカルAI向けの需要を取り込むため、積極的に投資する考えだ。同社が培ってきた車載向け半導体技術などをロボットに適用していくことが、「大きな成長の切り口になっていく」との見通しを示した。
政府の戦略と他社の動き
AIがロボットや機械を動かすフィジカルAIは、今後市場が拡大するとみて、日本政府や企業も注目している。政府は24日、40年度までに半導体やAIなど戦略17分野へ累計370兆円超の官民投資を促す行程表を公表。フィジカルAIには10.5兆円の官民投資を見込む。
ソニーグループの十時裕樹最高経営責任者は23日の定時株主総会で、フィジカルAIが次の技術トレンドだとし、同社が手がけるイメージセンサーに商機があるとの見立てを述べた。
ソフトバンクグループもフィジカルAI分野を開拓しており、25年にスイスのABBのロボティクス事業を約8000億円で買収すると発表。今期(2027年3月期)から社外取締役に、ものづくりの経験を持つコマツ元会長で特別顧問の大橋徹二氏を招いた。



