日本の半導体産業、復活の兆し 政府支援で新工場続々
半導体産業復活の兆し 政府支援で新工場

日本の半導体産業に復活の兆しが見えている。政府の積極的な支援を背景に、国内外の半導体メーカーが日本国内に新工場を相次いで建設している。台湾のTSMCは熊本県に進出し、2024年から量産を開始する予定だ。また、キオクシアは岩手県と三重県に新工場を建設中で、2025年の稼働を目指している。

政府の支援策と目標

政府は2021年に半導体戦略を策定し、2030年までに国内半導体関連の売上高を15兆円に引き上げる目標を掲げた。この目標達成のため、総額約3兆円の補助金や税制優遇措置を用意している。経済産業省の担当者は「半導体は経済安全保障の要であり、国内生産基盤の強化は不可欠だ」と述べている。

実際、TSMCの熊本工場には政府から約4,760億円の補助金が交付される。工場はソニーグループやデンソーとの共同出資で設立され、最先端のロジック半導体を生産する。これにより、自動車や家電など幅広い産業への安定供給が期待される。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

キオクシアの新工場計画

キオクシアはNAND型フラッシュメモリーの需要拡大に対応するため、岩手県北上市と三重県四日市市に新工場を建設中だ。両工場の投資額は合計で約1兆円に上り、政府からも最大で2,050億円の補助金が支給される見込み。キオクシアの担当者は「日本の製造技術と政府の支援を背景に、世界市場での競争力を高めたい」とコメントしている。

これらの新工場により、国内の半導体生産能力は大幅に向上する見通しだ。経済産業省は、2030年までに国内半導体関連の雇用を現在の約20万人から30万人に増やす目標も掲げている。

産業界への波及効果

半導体工場の建設は、関連する素材や装置メーカーにも好影響を与えている。例えば、東京エレクトロンやSCREENホールディングスなどの半導体製造装置メーカーは、受注が増加している。また、工場建設に伴う建設需要も地域経済を活性化させている。

一方で、半導体産業の復活には課題もある。人材不足が深刻で、政府は大学や研究機関と連携して半導体人材の育成に乗り出している。さらに、国際的な競争が激化する中で、持続可能な産業構造を構築できるかが鍵となる。

日本の半導体産業は、かつて世界をリードしていたが、1990年代以降は韓国や台湾に追い抜かれた。しかし、政府の支援と民間企業の投資により、再び世界市場での存在感を取り戻しつつある。今後の動向が注目される。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ