政府、半導体戦略を本格化
日本政府は、半導体の安定供給確保と産業競争力強化を目的とした新たな支援策を発表した。経済産業省が中心となり、先端半導体の国内生産基盤を確立するための官民連携プロジェクトを推進する。
総額3兆円規模の投資計画
政府は2025年度までに、半導体関連分野に総額3兆円規模の投資を計画。このうち、約1兆円は最先端ロジック半導体の製造工場建設に充てられ、残りはAI向け半導体やパワー半導体などの研究開発に振り向けられる。経済産業省の担当官は「半導体は経済安全保障の要。国内で安定的に生産できる体制を築くことが急務だ」と述べている。
官民連携で技術開発を加速
新たな支援策では、企業や大学との連携を強化し、次世代半導体の技術開発を加速する。具体的には、2ナノメートル世代以降の微細化技術や、3次元実装技術の研究開発に重点を置く。また、半導体設計や製造工程を担う人材育成プログラムも新設し、2026年までに5000人の専門人材を育成する目標を掲げる。
政府は、半導体産業の強化が日本のデジタル競争力向上に直結するとの認識を示している。半導体不足が自動車産業など幅広い分野に影響を与えた教訓を踏まえ、供給網の強靭化を図る。
国内外企業との協力も視野
今回の支援策では、国内外の半導体メーカーとの協力も視野に入れている。台湾のTSMCや米国のIntelなど、先端半導体で世界をリードする企業との連携を模索し、日本国内に研究拠点や製造ラインを誘致する方針だ。経済産業省は「国際協力を通じて、日本が半導体分野で再び存在感を示す」と意気込む。
経済安全保障と産業競争力の両立
半導体を巡る国際競争が激化する中、日本政府は経済安全保障と産業競争力の両立を目指す。今回の支援策は、半導体の国内生産比率を現在の約10%から2030年には30%に引き上げる目標の一環として位置づけられている。政府関係者は「半導体はデジタル社会の基盤。官民挙げて取り組む必要がある」と強調した。



