2026年7月15日から17日まで東京ビッグサイトで開催中の「TECHNO-FRONTIER 2026」において、Infineon Technologiesの日本法人であるインフィニオン テクノロジーズジャパンが、自社ソリューションを展示している。同社ブースは「GaN」「エッジAI」「パワーAI」「ロボティクス」の4つのテーマで構成され、次世代パワー半導体やロボット向け技術を中心に紹介している。
300mm GaNウェハの実物展示とCoolGaN Driveを活用したモータ制御デモ
GaN(窒化ガリウム)はSiCと並び、次世代パワー半導体として注目を集めている。インフィニオンは2024年に300mm GaNウェハを発表しており、同社ブースではその実物を間近で観察できる。この300mm GaNウェハは、量産化に向けた大きな一歩とされる。
また、同社のGaNパワーデバイス「CoolGaN」シリーズから、ゲートドライバ、ブートストラップダイオード、Current sense機能を1パッケージに統合した「CoolGaN Drive」と、SiC/GaN対応のモータ・電力制御に特化したマイコンファミリ「PSOC Control」を組み合わせたソリューションのデモも行われている。具体的な構成は、ドライバ内蔵型GaNハーフブリッジパワーステージ(IPS)IC「IGI65L2727C2MS」と、モータ制御用PSOC Control C3M5シリーズの「PSC3M5FDS2AFQ1」を組み合わせたものだ。
CoolGaN Driveに内蔵されたCurrent sense機能により、インバータ回路からシャント抵抗を除去可能で、小型化とシステムの高信頼化を実現できるという。デモはプラスチックケースに覆われた状態で展示されており、入力電圧が100Vと人体に安全とされる電圧を超えているためである。この電圧でもヒートシンク不要で動作可能である点が強調されている。
ヒューマノイドロボット向け3D ToFセンシングとロボットアームデモ
ロボティクス関連では、ヒューマノイドロボット向けに3D ToF(Time-of-Flight)センシングとロボットアームのデモが公開されている。3D ToFセンサのデモでは、人間の顔を模した双眼ロボットの片方の目に3D ToFセンサ、もう片方に光学イメージセンサを配置し、それぞれの撮像結果をモニターに表示。これにより、ToFセンサの性能を視覚的に確認できる。
使用されているToFセンサは「IRS2976C」で、解像度はVGA(640×480)、測定範囲は10m以上。ただし、同社はモジュール化を行っていないため、実際の測定性能はモジュールベンダの素子構成に依存するという。
ロボットアームのデモは、CoolGaN Drive、磁気式コアレス電流センサ、磁気式角度センサ、PSOC Control C3Mを組み合わせたもの。肘から先を動かす48VのFOC(フィールド指向制御/ベクトル制御)モータ部に、これらのデバイスを搭載した円形基板が組み込まれている。GaNの活用により冷却要求が低減され、ファンレス・ヒートシンクレスでの制御が可能。また、GaNの高スイッチング周波数によりモータの鉄損と温度を低減し、システム効率を向上できるという。これにより、モータハウジング内への容易な組み込み、放射EMI抑制、配線削減が実現可能としている。



