中国の電気自動車(EV)メーカーが日本市場への本格参入を加速させている。複数の中国企業が日本国内に部品調達網を構築し、2025年までに日本市場でシェア5%の獲得を目指している。これに対し、日本の自動車メーカーは競争力強化が急務となっている。
中国勢の戦略:部品調達網の構築
中国のEVメーカー各社は、日本市場での販売拡大に向け、部品調達の現地化を進めている。例えば、比亜迪(BYD)は2023年に日本法人を設立し、神奈川県に部品倉庫を設置。さらに、2024年には関東圏に部品供給センターを新設する計画だ。他の中国メーカーも同様に、日本国内の部品メーカーとの提携を強化している。これにより、納期短縮とコスト削減を図り、日本市場での競争力を高める狙いがある。
日本市場への攻勢:シェア5%目標
中国EVメーカーは、2025年までに日本市場で販売シェア5%を目標に掲げている。これは、年間約5万台の販売に相当する。現在、日本市場における外国製EVのシェアは約2%だが、中国勢は低価格帯のモデルを投入し、普及を狙う。例えば、BYDは「ATTO 3」を400万円以下で販売し、補助金を活用すれば300万円台で購入可能だ。これに対し、日産自動車の「リーフ」は500万円以上と価格差が大きい。
日本メーカーの課題と対応
日本メーカーはEVシフトで後れを取っている。2023年の世界EV販売シェアは、中国のBYDが21%、テスラが13%に対し、トヨタはわずか1%未満。トヨタは2026年までにEV生産台数を150万台に引き上げる計画だが、中国勢の攻勢に対抗できるか不透明だ。また、部品調達でも中国勢は日本メーカーと協業を進めており、サプライチェーンが複雑化している。
今後の展望
中国EVメーカーの日本市場参入は、消費者にとって選択肢が広がる一方、日本メーカーにとっては脅威となる。専門家は「日本メーカーはEVの価格競争力と充電インフラ整備が急務」と指摘する。今後、日本政府のEV普及政策も鍵を握る。2024年度のEV補助金は最大85万円だが、中国勢の低価格戦略が市場を変える可能性がある。



