半導体検査装置大手のアドバンテストが、生成AI向けデータセンター投資の拡大を追い風に業績を急拡大させている。2026年6月23日には株価が一時3万3260円(株式分割考慮後)まで上昇し、上場来高値を更新した。
業績は絶好調、営業利益が前期比2倍超に
2026年3月期の連結決算は、売上高が前期比44.7%増の1兆1286億円、営業利益が118.8%増の4991億円と過去最高を記録した。2022年3月期の売上高4169億円、営業利益1147億円からわずか4年で事業規模が約2.7倍に拡大した計算だ。売上高の90%以上を半導体検査装置が占める同社は、AI向け高性能半導体の需要急増の恩恵を直接受けている。
圧倒的な市場シェアと強気の能力増強計画
アドバンテストは半導体検査装置市場で約50%のシェアを誇り、特にメモリ向け検査装置では世界トップクラスの競争力を持つ。同社は需要増に対応するため、年産1万台体制の構築を目指し、工場増強に積極投資している。2026年度には過去最大の設備投資を計画しており、AI半導体向け検査装置の生産能力を前年比で約30%引き上げる方針だ。
東洋経済の横山隼也記者は「AIデータセンター向けの半導体需要は今後も拡大が見込まれ、アドバンテストの成長は中期的に持続する可能性が高い」と分析する。一方で、半導体市況の変動リスクや競合との競争激化など、注意すべき点も指摘されている。
今後の展望と課題
同社は2027年3月期も増収増益を見込んでおり、AI関連需要の拡大を背景にさらなる業績伸長が期待される。ただし、半導体業界の周期性や地政学的リスク、技術革新のスピードへの対応が今後の課題となる。



