ビジネス 新常識に挑んだワークマン「暑熱軽減」ウェア。暑い日こそ長袖で熱線をガードするという発想の着心地はどうなのか。人材開発部の本田雪乃氏に着用してもらった「XShelter暑熱α フーディー」の実力を検証する。
夏用ウェアの常識を覆すワークマンの挑戦
一般に多くの夏用ウェアは、薄手の素材や通気性で訴求する商品が主流だ。例えば大手スポーツメーカーは、衣服内の通気性を極限まで高めるメッシュ構造や、独自の涼感プリント技術を用いたウェアを展開している。運動やスポーツでの衣服内温度の上昇を抑える点ですぐれた機能性を誇る。消費者に人気のユニクロの「エアリズム(AIRism)」は接触冷感・吸汗速乾を、「ドライEX」は圧倒的な速乾性を打ち出している。
「通気性」と「熱の遮断」の両立に苦労
これに対してワークマンは、「外からの熱気を素材の層で遮断し、衣服内に侵入させない」という遮熱と通気性で訴求している。ただし、商品の訴求ポイントである「-10℃」は着用環境による。着てみるとわかるが、いきなり体感温度が下がるわけではない。そもそも、なぜこうした商品を開発したのか。
「最初のXShelterは2024年の秋冬用に“着る断熱材”として、寒冷地などで外の極寒を遮断する商品として開発しました」とワークマン担当者は語る。一連の商品は大ヒットしたため、社内から「XShelter=冬のイメージがあるが、春夏用商品でも浸透させられるのか?」などと、さまざまな期待と不安の声が上がったという。
「『外気を遮断する技術は、夏の災害級の直射日光や熱風にも対応できるはず』という視点で開発が始まりました。最も苦労したのが “通気性”と“熱の遮断”の両立です。熱を遮断するために生地の密度を上げると通気性が失われ、逆に、通気性を上げると外の熱気が中に入り込むというジレンマに苦労しました」
建築資材の視察がヒントに
開発チームは建築資材の視察をヒントに、遮熱と通気性を両立させる新素材の開発に成功した。実際に着用した本田氏は「最初は長袖で暑いのではと心配したが、日差しの下ではむしろ涼しく感じる。通気性も良く、汗をかいてもベタつかない」と評価する。ワークマンの新常識ウェアは、夏の暑さ対策に新たな選択肢を提供している。



