ワークマンが今年の春夏用として発売した「暑熱軽減ウェア」(商品名「XShelter」=エックスシェルター)が大きな注目を集め、好調な売れ行きを見せている。同社は前年の8倍にあたる「販売計画数278万点、売上目標約63億円」という強気の目標を掲げていたが、現在その目標を達成する勢いだ。
「暑熱軽減」とは何か
聞きなれない「暑熱軽減」という言葉は、熱中症の主な原因となる4大リスク「気温・湿度・輻射熱(ふくしゃねつ)・風」を和らげ、厳しい暑さから身体を守る対策や技術を指す。近年の酷暑対策として各社から高機能商品が発売されているが、暑熱軽減ウェアを掲げて大々的に商品展開するのは、現時点ではワークマンだけだ。
従来の接触冷感ウェアとの違い
ワークマンの「XShelter」シリーズは、2024年の秋冬用(防寒)から年に2回、春夏と秋冬向けに販売しており、春夏用は昨年に続いて2度目の投入となる。広報担当の松重尚志氏は商品の特徴について、次のように説明する。
「独自の特殊素材が外気からの熱線を遮断しつつ、体から出る汗を効率的に逃がすことで、従来の接触冷感だけのウェアとは違い、『持続的な冷却効果』を実現した商品です。フーディー(フード付きウェア)やカーゴパンツ、帽子なども揃え、価格は1500~4900円(税込み)でご用意しました」
通常の服とは違う、「着る断熱材」とは
例えば長袖の「フーディー」は、ぱっと見ただけではそこまで涼しさを感じない。しかし、松重氏は「この商品で最もこだわったのは、お客さまが着た瞬間に『涼しい』と思っていただけるよう、熱を遮断する厚み(レイヤー)を持たせながらも、『驚くほどの軽さ』と『圧倒的な風通しの良さ』を両立させた点です」と強調する。
「通気性」と「熱の遮断」の両立に苦労した
ワークマンの開発チームは、通気性と熱の遮断という相反する要素を両立させるために、素材選びから編み方に至るまで徹底的に研究を重ねた。その結果、特殊な繊維構造により、外からの熱線を反射・遮断しながら、内部の湿気や熱を効率よく逃がすことに成功したという。
「着て身体を守る」意識の高まり
近年、熱中症に対する意識が高まり、単なる涼しさだけでなく、身体を暑さから守るという視点でウェアを選ぶ消費者が増えている。ワークマンの暑熱軽減ウェアは、そうしたニーズに応える形で支持を集めている。
昨年の品薄商品を今年は大幅追加
昨年の春夏用シリーズは品薄となる店舗が続出したため、今年は生産数を大幅に増やし、販売計画数も前年の8倍に設定した。それでも売れ行きは好調で、目標達成は目前だ。ワークマンは今後も暑熱軽減技術の進化を続け、さらなる商品展開を検討している。



