梅雨の「水太り」にきゅうりが効く理由を薬剤師が解説
梅雨の水太りにきゅうりが効く理由を薬剤師が解説

梅雨の時期になると、「体が重い」「むくみやすい」「食べすぎていないのになぜか太った」と感じる方が一気に増えます。これは単なる気のせいではなく、漢方的には明確な理由があります。それが「湿(しつ)」の影響です。湿とは湿度、湿気といった言葉の通り、漢方では“不必要な水分”という意味合いを持ちます。

梅雨の時期は「湿邪」に注意

人の体は自然界の影響を強く受けています。例えばジメジメ・ジトジトする梅雨は、1年の中でも湿が強くなる季節です。この湿が「湿邪(しつじゃ)」として体に悪影響を及ぼすため、体調不良を招きやすいのです。ちなみに、邪とは「体にとって良くないもの」の意味で、風邪(漢方では“ふうじゃ”と読みます)などが知られています。

湿邪は「重だるさを引き起こす」「体内に停滞しやすい」「正常な水分代謝を乱す」「下半身にたまりやすい」といった特徴があります。その結果、むくみや倦怠感、食欲不振、さらには体重増加といった症状が表れやすくなります。上半身に比べて下半身にボリュームがある人、梅雨の時期以外も低気圧で頭痛やめまい、吐き気などが起こる人などは、もともと湿邪を受け入れやすい体質なので要注意です。

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脾を補うセルフケア

漢方では、体内の水分代謝を司る「脾(ひ)」という臓器の働きが重要視されます。脾は飲食物から栄養を吸収し、不要な水分を排出する役割を持ちます。梅雨の湿邪は脾の機能を弱め、水分が体内に停滞しやすくなります。これを「水の滞り」と呼び、水太りの原因となります。脾を補うためには、消化に良い温かい食事を心がけ、冷たい飲み物や甘いものの摂りすぎに注意しましょう。また、適度な運動で汗をかくことも、余分な水分を排出する助けになります。

栄養的にも理にかなった食材

そんな中、薬剤師が特におすすめするのが「きゅうり」です。きゅうりは漢方的に「利水(りすい)」作用があり、体内の余分な水分を尿として排出する効果が期待できます。栄養学的にも、きゅうりの約95%は水分ですが、カリウムが豊富に含まれており、ナトリウムの排泄を促してむくみを改善します。さらに、低カロリーで食物繊維も含むため、ダイエット中の方にも最適です。梅雨時期の水太り対策として、積極的に取り入れたい食材です。

体を冷やす作用に注意を

ただし、きゅうりは体を冷やす性質があるため、冷え性の方や胃腸が弱っている方は食べ過ぎに注意が必要です。漢方では、きゅうりは「生食」よりも「加熱」することで冷やす作用が和らぐとされています。例えば、きゅうりをスープや炒め物に使うと、体を冷やさずに利水効果を得られます。また、ショウガやニンニクなどの温性の食材と組み合わせるのも良い方法です。

熱中症対策にもきゅうり

梅雨明け後の暑い時期にも、きゅうりは役立ちます。水分補給と同時にカリウムを摂取できるため、熱中症予防に効果的です。実際に、きゅうりを常備菜として食べている人は、夏バテしにくいというデータもあります。ただし、きゅうりだけに頼るのではなく、バランスの良い食事と十分な睡眠を心がけることが大切です。

梅雨の体調不良に悩む方は、ぜひきゅうりを上手に取り入れて、水太りやむくみを解消してみてはいかがでしょうか。

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