普段のウォーキングを筋トレに格上げ!歩幅10cm広げるだけで効果倍増
ウォーキングを筋トレに格上げする4つのポイント

普段何気なく行っているウォーキング。ただ歩くだけではもったいない。ちょっとした工夫で、ウォーキングを筋トレに格上げする方法を、東京慈恵会医科大学の安保雅博教授が解説する。

歩く速度を上げるだけで長生きできる

「いま歩いている速度よりも速く歩けるようになる」だけで、元気で長生きできる可能性が高まる。これは多くの研究で示されている。つまり、ウォーキングの強度を上げることが健康に直結するのだ。

歩幅をプラス10cmで運動効果が倍に

「何も意識しない歩き方(普通歩行)」から、1メッツ上げるための最も簡単で確実な方法が、「いつもの歩幅を10cm(握りこぶしひとつ分)広げて歩くこと」だと安保教授は言う。

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同じリズムでも歩幅が広がれば、歩くスピードが上がる。それだけでなく、下半身の筋肉への刺激が確実に増え、ただの散歩を「ゆる筋トレ」に変えることができる。

なぜ歩幅が狭くなるのか

中高年以上の方の歩き方を見ていると、知らないうちに歩幅がかなり狭くなり、いわゆる「ちょこちょこ歩き」になっているケースがよくある。その大きな理由は、下肢全体の筋力低下、特に「足を後ろに蹴り出す筋肉」と「足を前に引き上げる筋肉」の衰えだ。

歩くとき、ふくらはぎ(下腿三頭筋)やお尻(大殿筋)の筋肉を使って地面を後ろに蹴り出し、体を前へ押し進める推進力を生み出す。同時に、足の付け根の奥にある筋肉(腸腰筋)を使って、足を前へと振り出す。これらの筋肉が弱くなると、体を前へ押し出す力も、足を前に運ぶ力も弱まり、無意識のうちに歩幅が小さくなってしまう。

ただし、これらの筋肉だけが単独で弱くなることはほとんどなく、多くの場合、太もも(大腿四頭筋)など下半身の筋力全体が徐々に低下する。その状態で、あえて歩幅を10cm広げて歩くと、最初は「少しキツい」と感じるかもしれない。しかし、それは普段あまり使っていなかった筋肉にしっかり刺激が入っている証拠であり、歩きながら自然に筋トレができている状態なのだ。

ウォーキングを全身運動に変える4つのポイント

「歩幅を10cm広げる」ことに加えて、次のポイントを意識するだけで、いつもの散歩がメッツを上げる全身運動に変わる。

  • かかとから地面につく:歩くとき、前に出した足はかかとから地面につくのが基本。年齢を重ねると無意識に歩幅が小さくなり、足裏全体でペタッと着地する歩き方に変わりがち。かかとから着地することを意識するだけで、ふくらはぎや太ももへの刺激が変わる。
  • 腕を後ろに振る:歩くときは腕を後ろに振ることで、体の回転運動が生まれ、歩幅が自然と広がる。腕を前に振るのではなく、後ろに引くイメージを持つとよい。
  • 背筋を伸ばす:猫背になると歩幅が狭くなりやすい。背筋を伸ばして胸を張ることで、骨盤が立ち、足を大きく動かしやすくなる。
  • 蹴り出す意識を持つ:後ろの足で地面をしっかり蹴り出すことで、推進力が生まれ、歩幅が広がる。つま先で蹴るのではなく、足裏全体で地面を押す感覚を意識する。

これらのポイントを実践すれば、ウォーキングは単なる有酸素運動から、筋力アップにも効果的な運動に変わる。最初は無理のない範囲で取り入れ、徐々に歩幅や速度を上げていくことが長続きのコツだ。

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