東レは、水素燃料電池の核心部品である電解質膜向けの新素材を開発した。この新素材を採用することで、従来の製品と比較して発電効率を約20%向上させることが可能となる。同社は2025年にも量産を開始する計画で、水素社会の実現に向けた重要な一歩と位置付けている。
新素材の特徴と性能
新素材は、フッ素系樹脂をベースに独自の分子設計を施したもの。従来の電解質膜に比べて、プロトン伝導性が高く、かつ耐久性にも優れている。これにより、燃料電池の出力密度を高め、システム全体の小型化・低コスト化にも貢献する。
開発の背景
水素燃料電池は、自動車や定置用発電など様々な分野で実用化が進んでいるが、さらなる普及にはコスト低減と性能向上が課題。特に電解質膜は燃料電池の性能を左右する重要部材であり、より高性能な材料の開発が求められていた。
今後の展開
東レは、今回の新素材をまず自動車向け燃料電池に適用し、その後、定置用や産業用などへの展開を検討する。また、量産技術の確立とともに、サプライチェーンの構築を進め、2025年からの量産開始を目指す。
同社はこの新素材について、国内外の燃料電池メーカーにサンプル提供を開始しており、早期の実用化を目指す。水素エネルギー市場の拡大に伴い、需要の増加が見込まれる中、東レは本素材を核とした事業拡大を図る方針だ。



