三井不動産は6月4日、ファッションロスや在庫課題の解決に向けた実験拠点「KISARAZU CONCEPT STORE」(KCS)の開業3周年を記念したイベント「巡る服の可能性を現場で考えるツアー」を開催した。国内外のブランド、繊維商社、リサイクル関連事業者、大学、メディアなど多様な約60の企業・団体から70名以上が参加した。
開会挨拶でKCSの歩みを紹介
開会挨拶では、KCS立ち上げメンバーである三井不動産の佐野川靖氏が、2020年の在庫問題顕在化から始まったKCSの歩みを紹介。メーカーの最終在庫を再編集・販売し、収益を還元するコミュニティ創出の意義と協働への期待を述べた。
スズサンが基調講演 伝統工芸の技術継承をテーマに
続いて、伝統工芸の技術継承に向けた顧客との関係性づくりに関するスズサンの基調講演が行われた。スズサンの井上彩花氏は、伝統技術を次世代へつなぐ取り組みを講演。規格外品の販売や産地見学、ケア活動を通じ、回収の仕組みだけでなく作り手と使い手の継続的な関係性を再考する大切さを訴えた。
パネルディスカッションで服の循環を議論
続くパネルディスカッションでは、ユナイテッドアローズ、Free Standard、サーキュラーカーボン、三井不動産が登壇。「ファッション製品のエンド・オブ・ライフをどう設計する?」をテーマに、異なる立場の4名が、服の循環や現場の課題を議論した。リサイクルコストや素材設計の壁を共有し、企画から再資源化にいたる各工程が相互理解を深めて連携する重要性について意見を交わした。
館内ツアーや綿の種まき体験も実施
イベント後半には、館内ツアーや廃棄衣料を炭化した土壌改良剤を用いる農園での綿の種まき体験や交流会も実施。衣類の原材料である綿花の種植えに触れることで、参加者が製品の生まれる背景や回収、再資源化にいたる資源循環を身近に体感した。参加者がサーキュラーエコノミーへの理解を深める機会となった。



