金価格、10年前の5倍超の高水準 「今が売り時」買取大吉鑑定士が解説
金価格、10年前の5倍超 「今が売り時」と鑑定士

金の価格が高騰を続けている。1グラムあたり2万3,000円前後(取材時)と、10年前の約5倍、20年前の約10倍の水準だ。こうした中、大手買取専門店「買取大吉」の鑑定士・木村健一氏は、「売却を検討している人であれば、早く売ったほうがいい」と話す。

金価格はどう決まるのか

金の価格は、世界中の「買いたい」「売りたい」という取引の状況、つまり需要と供給のバランスによって変動する。特に投資家が何にお金を投資するかによって大きく変わるという。

経済が好調なときは株などのリスク資産への投資が強まる一方、経済が不安定になったり戦争が始まって株価が下がったりすると、安定資産と呼ばれる金に投資する動きが強まる。そうなると需要が増え、金の価格も高騰する仕組みだ。

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円安やインフレも影響する。金は基本的にドルで取引されているため、円安になると日本円での金価格は上昇する。また、インフレで物価が上がるとお金の価値が下がるため、価値が下がりにくい金への投資が強まることがある。世界情勢への不安、円安、インフレなどの要素が重なって現在の相場が決まっている。

過去と比べた現在の水準

現在の金価格は1グラムあたり2万3,000円くらい(取材時)の水準だ。昨年12月が2万2,000円くらいだったので、その頃と比較すると高い水準を維持している。10年前は4,200円くらいだったので5倍以上、20年前は2,000円くらいだったので10倍以上になっている。

今年3月には、過去最高となる1グラムあたり3万円台を突破した。この相場を知ってしまうと「少し下がったな」と感じる人も多いが、10年前、20年前と比較するとかなり高い水準だ。

もし円高が進み、昔のように1ドル=80〜85円という時代が来たら、単純に考えると金価格も現在の半分くらいになる。ドルを基準に取引されるものなので、為替の状況は常に見ておく必要があると木村氏は指摘する。

今後の見通しと売却のアドバイス

今後の金価格について、木村氏は「経済不安があり、金の需要も一定程度保たれているので、急激に下がることはなさそうだが、率直に言って、今は全く読めない状態だ」と話す。これまでは「戦争が始まった瞬間に上がる」といった形で比較的分かりやすかったが、今はそういうわけでもないという。1万円台まで下がる可能性がないかといわれれば、あるとし、実際に先月か先々月には1日で2,500円も下がったことがあったという。

売却を検討している人には、早く売ったほうがいいと助言する。今後どうなるかは分からないが、現在の相場が過去と比較すると高いのは事実だ。最高値のときよりは低いものの、昨年12月と比べてもまだ高く、10年前、20年前と比べれば当然さらに高くなっている。

「昔買ったものであれば、かなり値上がりしているのだから、売ってもよいのではないか」というのが本音だと木村氏は語る。科学が進歩して人工的に金を作れるようになったり、未発見の鉱山から大量の金が出てきたりすれば価値は下がる。現在、地球上の金は「プール5杯分しかない」といわれているが、それも100%事実だとは言い切れない。価格が高い今のうちに、利益を確定させておくのが一番安全だとしている。

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