アップルは、2025年に発売予定のiPhone17の一部モデルに、自社開発のモデムチップを搭載する計画を進めている。この動きは、長年にわたりクアルコムに依存してきたモデム事業の内製化を目指すアップルの戦略の一環だ。
自社開発モデム「Sinope」の詳細
アップルが開発中のモデムチップは「Sinope」というコードネームで知られている。このチップは、5G通信に対応し、iPhone17の一部モデルに搭載される見込みだ。ただし、全モデルに搭載されるわけではなく、ハイエンドモデルにはクアルコムのモデムが引き続き使用される可能性がある。
Sinopeの性能と課題
Sinopeは、ダウンロード速度や消費電力の面でクアルコムの最新モデムに匹敵する性能を目指しているが、一部のテストでは課題も報告されている。特に、ミリ波(mmWave)対応やキャリアアグリゲーションの最適化が課題となっている。アップルは、これらの問題を解決するために、ソフトウェアとハードウェアの両面で改良を続けている。
クアルコム依存からの脱却
アップルはこれまで、iPhoneのモデムチップを主にクアルコムから調達してきた。しかし、両社の間では特許訴訟やライセンス料をめぐる対立が続いており、アップルは自社でモデムを開発することで、クアルコムへの依存を減らし、コスト削減と製品の差別化を図りたい考えだ。
過去のモデム開発の経緯
アップルは2019年にインテルのモデム事業を買収し、自社開発に乗り出した。しかし、開発は難航し、当初2023年とされていた搭載計画は数回延期された。今回のiPhone17への搭載は、アップルにとって待望の自社モデムデビューとなる。
業界への影響
アップルが自社モデムを搭載することで、クアルコムの収益に影響が出る可能性がある。また、他のスマートフォンメーカーにもモデムの内製化を促すきっかけとなるかもしれない。一方で、アップルが完全にクアルコムから独立するには、まだ時間がかかるとみられる。
アップルは今後、Sinopeの改良を進め、2026年以降のモデルでは全機種に自社モデムを搭載する計画も検討している。ただし、特許や性能面での課題をクリアできるかが鍵となる。



