トヨタグループの部品メーカー「アイシン」(愛知県刈谷市)が、道路の維持管理を支援するサービス「みちログ」の展開を加速させている。車載カメラとAI(人工知能)で路面の損傷を自動検知し、作業の効率化を図る。インフラの老朽化や自治体の人材不足といった社会課題の解決をめざす取り組みだ。
カーナビ技術を応用したサービス
道路や橋などは高度経済成長期に整備されたものが多く、全国で老朽化が進む。一方で、維持管理を担う自治体は財政難や職員不足に直面している。
みちログは、道路パトロール車やごみ収集車などに小型カメラを取り付け、走行中に道路の穴や路面状態を検知する。カーナビ事業で培った車載機や地図データの知見を生かしたサービスだ。
得られた情報はクラウドに送られ、役所などと現場作業員がスマートフォンで補修指示や作業結果を共有できる。クラウド上には4億~5億枚の道路写真データが蓄積され、AIの再学習で検知精度も高めている。
通信コストを抑える仕組み
特徴は、車載機側で異常を「一次判定」する仕組みを採用した点だ。異常が疑われる画像だけを送信するため通信・処理コストを抑えられるという。米国やインドも視野に入れている。
愛知県岡崎市では、2024年から実証実験を開始。今後は全国の自治体への導入を促進し、海外展開も視野に入れている。



