調査会社IDC Japanは2023年7月6日、国内AIスピーカー市場の予測を発表した。それによると、2022年に約500万台だった出荷台数が、2026年には約1000万台に倍増すると見込まれている。年平均成長率(CAGR)は約15%と試算された。
スマートホーム普及が追い風
成長の主な要因として、スマートホーム機器の普及が挙げられる。IDC Japanのアナリスト、佐藤氏は「AIスピーカーはスマートホームのハブとしての役割を強めており、照明やエアコン、セキュリティ機器との連携が需要を押し上げる」と分析する。2022年のスマートホーム機器出荷台数は約2000万台で、2026年には約3500万台に拡大する見通し。
音声アシスタントの機能向上
音声アシスタントの精度向上も市場拡大に寄与する。特に、自然言語処理の進化により、複雑な質問や複数命令の同時実行が可能になり、ユーザー体験が改善されている。また、各社が提供するスキル(アプリ)の増加も利用率向上につながっている。
競争激化と価格低下
市場にはAmazon、Google、Appleなどの大手が参入しており、競争が激化している。これにより端末価格が低下し、新規ユーザーの獲得が進んでいる。一方で、収益源はハードウェア販売からサービス課金やデータ活用へとシフトしつつある。
課題と今後の展望
プライバシーへの懸念は依然として課題だ。常時マイクがオンになっていることに対するユーザーの抵抗感が、普及の障壁となる可能性がある。しかし、IDC Japanは「データの暗号化やユーザーコントロールの強化により、これらの懸念は徐々に解消されるだろう」と楽観的な見方を示している。
さらに、高齢者向けの見守りサービスや、教育分野での活用など、新たなユースケースの開拓も市場拡大を後押しする。2026年までにAIスピーカーは、単なるガジェットから、生活に不可欠なインフラへと進化する可能性がある。



