シャオミが描くスマホ・家電・EV連携の巨大エコシステム、中国EV市場をどう変えるか
シャオミのスマホ・家電・EV連携エコシステム、中国EV市場を変える

シャオミのEV参入とエコシステム戦略

中国のスマートフォンメーカーであるシャオミ(Xiaomi)は、スマートフォン、家電、そして電気自動車(EV)をシームレスに連携させる巨大エコシステムの構築を進めている。同社は2024年にEV市場に参入し、わずか約2年で中国新エネルギー車(NEV)市場において販売台数41万1800台、シェア3.2%を記録し、ランキング10位に位置している。

一方、ファーウェイ(Huawei)が主導するHIMA(Harmony Intelligent Mobility Alliance)は、複数の自動車メーカーを束ねたブランド連合として、2025年の中国NEV市場で販売台数約58万9000台、シェア4.6%を達成し、6位につけている。これは5位のテスラ(62万5700台、シェア4.9%)に次ぐ数字である。

HIMAのブランド戦略と強み

HIMAには、SERESの「問界(AITO)」、奇瑞汽車の「智界(LUXEED)」、北京汽車集団の「享界(Stelato)」、江淮汽車の「尊界(Maextro)」、上海汽車の「尚界(Shangjie)」など、いずれも「界」の文字を含む複数のブランドが参画している。これにより、消費者は「名前に『界』が付く=ファーウェイ系のスマートなEV」と認識しやすく、ブランド横断で共通のEVプラットフォームが使用されていることをネーミングから伝えている。

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HIMAの強みは、複数のメーカーを束ねた結果、販売台数で「数」が出ることにある。2025年の中国NEV市場でHIMAはブランド連合として販売台数約58万9000台、シェア4.6%と、ランキング6位に入っている。これは5位に位置するテスラの62万5700台、シェア4.9%に次ぐ数字である。

シャオミの単独メーカーとしての健闘

一方、シャオミのEVは41万1800台、シェア3.2%で10位。HIMAに引き離されているとはいえ、単独メーカーかつ参入から約2年でこの数字は十分健闘していると言える。

ファーウェイのHarmonyOSエコシステム

ファーウェイのHarmonyOSは、中国ではスマートフォン、タブレット、PC、家電、そしてHIMAのEVなど幅広いデバイスに採用され、機器間でシームレスな連携が可能な巨大エコシステムを築いている。数億台規模の端末が一般消費者だけでなく、ビジネスや行政など広い用途で採用され、中国国内ではグーグルのAndroid、アップルのiOSに次ぐ第三のOSという地位を確保している。

海外展開の課題

しかし、この強みは中国の国境を越えた途端に目減りする。海外ではファーウェイ端末を販売する国が少なく、海外モデルにはHarmonyOSが搭載されていない。家電やIoTデバイスの中にはHarmonyOSを搭載するものもあるが、スマートフォンのHarmonyOSを中核とするスマート家電からEVまでのシームレスな連携は展開しにくい。すなわち、今後HIMAの各社がスマートEVを海外展開する際に、HarmonyOSベースのエコシステムでは中国国内のようなメリットを各国の消費者にアピールすることは難しいだろう。

中国国内でのHarmonyOS拡大

なお中国国内だけを見れば、HIMAに参加せず、HarmonyOSやそれを車載向けとしたHarmony Spaceだけを採用する自動車メーカーも増えている。中国AVATR、東風日産(ティアナ)、広汽トヨタ(bZ7)など、ファーウェイのエコシステムは着々と広がっている。ファーウェイの戦略としては、海外への拡大よりもまずは中国国内で圧倒的な規模と技術標準を築き上げ、EVの中心的存在になることを目指しているように見える。

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シャオミの家電エコシステムの将来

シャオミもまた、スマートフォンと家電を中心としたエコシステムを構築しており、EVをその一環として組み込むことで、ファーウェイとは異なるアプローチで市場を開拓している。シャオミの家電製品は中国国内外で広く普及しており、EVとの連携により、ユーザーはスマートフォンを通じて自宅の家電と車両をシームレスに制御できる可能性がある。今後の展開として、シャオミはまず中国国内でエコシステムを強化し、その後海外市場に進出する戦略が予想される。