トヨタ、次世代EV「LF-ZC」を2026年投入へ 航続距離1000km超
トヨタ、次世代EV「LF-ZC」を2026年投入へ

トヨタ自動車は2026年に次世代電気自動車(EV)「LF-ZC」を投入する。同車は航続距離が1000kmを超え、バッテリーにはプリズム型セルを採用。生産コストを従来比で50%削減する方針だ。これは、同社が2026年までにEVのグローバル販売台数を150万台に引き上げる計画の一環である。

LF-ZCの詳細と技術的特徴

LF-ZCは、トヨタが2023年のジャパンモビリティショーでコンセプトモデルを公開した次世代EV。全長約4.7mのクロスオーバーSUVで、最新のソフトウェアプラットフォームを搭載。車両の電子制御を統合し、OTA(無線)アップデートに対応する。バッテリーはエネルギー密度が高いプリズム型リチウムイオンセルを採用し、航続距離を延ばすとともに、充電時間も短縮する。

トヨタの佐藤恒治社長は「LF-ZCは、EVの常識を変えるクルマになる」と述べ、2026年の量産開始を目指すと表明。生産は愛知県の田原工場で行われ、月産1万台を計画している。また、同社は2030年までにEVのラインアップを30車種に拡大し、年間350万台の販売を目標に掲げる。

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中国市場向けEV戦略

トヨタは中国市場でもEV攻勢を強める。2024年にはBYDとの合弁会社が開発した「bZ3C」を投入予定。これはセダンタイプのEVで、航続距離は約600km。価格は300万円台を想定し、中国の若年層をターゲットにする。さらに、2025年には「bZ5X」というSUVタイプのEVも投入し、中国でのEV販売台数を2026年までに年間50万台に引き上げる。

中国市場では、BYDやテスラがEV販売で先行するが、トヨタは中国のネイティブメーカーとの提携を強化。2023年には広州汽車と共同でEV向けバッテリーの生産工場を建設すると発表した。投資額は約1000億円で、2025年に稼働開始予定。

生産コスト削減と収益性向上

トヨタは次世代EVプラットフォーム「e-TNGA」を改良し、部品点数を従来比で30%削減。さらに、ギガキャストと呼ばれる大型鋳造技術を採用し、車体の後部を一体化することで、生産工程を簡略化する。これにより、生産コストを50%削減し、EVの収益性を大幅に改善する。

また、バッテリーコストも低減。全固体電池の量産を2027年から開始し、2030年にはコストを現在のリチウムイオン電池の半分以下にする計画だ。トヨタのEV事業は現在赤字だが、2026年には黒字化を目指す。

競合との差別化

トヨタは、航続距離とコスト競争力で競合に対抗する。LF-ZCの1000km超の航続距離は、テスラ・モデルYの最長航続距離(約530km)やBYD・ATTO3(約480km)を大きく上回る。また、生産コスト50%削減により、価格を400万円台に抑える見込み。これはテスラ・モデル3の日本価格(約500万円)よりも安い。

トヨタはまた、水素エンジン車やハイブリッド車とのマルチパスウェイ戦略を堅持。佐藤社長は「お客様の選択肢を広げるため、様々なパワートレインを提供する」と述べ、EV一辺倒ではない姿勢を示している。

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