トヨタ自動車は、電気自動車(EV)専用の新ブランド「bZ(ビーゼット)」を立ち上げ、2026年までに10モデルを投入する方針を明らかにした。初の量販EV「bZ4X」は2022年半ばに発売予定で、スバルとの共同開発モデルとなる。
bZブランドの概要と戦略
bZは「Beyond Zero」の略で、カーボンニュートラルを超えた価値を提供することを目指す。トヨタは2030年までに全世界で350万台のEV販売を目標としており、bZシリーズはその中核を担う。bZ4XはSUVタイプで、航続距離は約500km(WLTCモード)を見込む。
トヨタは、バッテリー調達においても積極的で、2030年までに1.5兆円を投資し、リチウムイオン電池の生産能力を拡大する。また、全固体電池の実用化も目指しており、2020年代半ばには搭載車両を投入する計画だ。
競合他社との比較と市場環境
世界的なEVシフトが加速する中、トヨタはこれまでハイブリッド車(HV)に注力してきたが、EV市場での存在感を高める必要に迫られている。競合のフォルクスワーゲンは2025年までに20モデル以上のEVを投入予定で、テスラは2021年に約94万台を販売した。トヨタのbZ戦略は、遅れを取り戻すための重要な布石とみられる。
トヨタの豊田章男社長は「EVだけが唯一の選択肢ではない」と述べてきたが、今回のbZブランド立ち上げは、全方位戦略の一環として位置づけられる。トヨタはHV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)と併せて、多様な電動車を展開する方針だ。
bZ4Xの詳細と今後の展開
bZ4Xは、トヨタとスバルが共同開発したe-TNGAプラットフォームを採用。前輪駆動と四輪駆動を設定し、バッテリー容量は71.4kWh。充電は急速充電で約30分で80%まで可能。価格は600万円前後と予想される。
トヨタはbZシリーズの他にも、2025年までにセダンやミニバンなど多様な車種を投入する計画。また、中国市場向けには、現地パートナーとの合弁でbZ専用モデルを生産する。トヨタのEV販売目標は、2030年に世界で350万台、うちbZシリーズは100万台以上を見込む。



