トヨタと日産、EV電池リサイクルで協業へ 国内初の共同実証実験を開始
トヨタと日産、EV電池リサイクルで協業へ 国内初の実証実験 (19.07.2026)

トヨタ自動車と日産自動車は、電気自動車(EV)の使用済みリチウムイオン電池のリサイクルにおいて協業することを発表した。両社は2025年度から国内初となる共同実証実験を開始し、電池からレアメタルを高効率で回収する技術の開発を目指す。

背景と目的:EV普及に伴う廃電池問題への対応

EVの普及が進むにつれ、使用済み電池の廃棄量が増加することが予想されている。リチウムイオン電池にはリチウム、コバルト、ニッケルなどのレアメタルが含まれており、これらの資源を有効活用するためのリサイクル技術の確立が急務となっている。トヨタと日産は、それぞれが持つ電池リサイクルの知見を持ち寄り、効率的なリサイクルプロセスを構築することで、資源の安定確保と環境負荷低減を図る。

実証実験の内容:高効率なレアメタル回収技術の開発

実証実験では、トヨタの「プリウスPHV」や日産の「リーフ」などから回収した使用済み電池を用いて、リチウム、コバルト、ニッケルなどのレアメタルを高純度で回収する技術を検証する。両社は、既存のリサイクルプロセスよりもエネルギー消費を抑え、かつ回収率を高める手法の確立を目指す。具体的には、焙焼や湿式精錬などの工程を組み合わせた独自のプロセスを開発する予定だ。

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協業の意義:業界全体のリサイクル基盤強化へ

今回の協業は、競合関係にある自動車メーカーが廃電池リサイクル分野で手を組む異例の取り組みとなる。トヨタの担当者は「EVの持続可能な社会実現には、バリューチェーン全体での協力が不可欠」と述べており、日産の担当者も「リサイクル技術の標準化を進め、業界全体の基盤強化につなげたい」とコメントしている。両社は、実証実験の成果を基に、将来的には他の自動車メーカーやリサイクル事業者にも技術を開放する可能性を検討している。

今後のスケジュールと目標

実証実験は2025年度から2027年度までの3年間を予定しており、その後、商業ベースでのリサイクルプラントの建設を目指す。目標として、使用済み電池からのレアメタル回収率を90%以上に高めることを掲げている。また、回収したレアメタルは新たなEV電池の原料として再利用するクローズドループシステムの構築を目指す。

この取り組みは、日本政府が推進する「グリーン成長戦略」の一環でもあり、経済産業省も支援する方針を示している。EV電池のリサイクル技術の確立は、日本の自動車産業の国際競争力強化にもつながると期待されている。

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