史上最大のIPO、スペースX上場の衝撃
イーロン・マスク氏が率いる米宇宙開発企業スペースXが6月12日、米ナスダック市場に上場した。公募価格は1株135ドル。総調達額は857億ドル(約14兆円)に達し、これは史上最大の新規株式公開(IPO)となった。上場初日から買い注文が殺到し、終値は公募価格を19%上回る160.95ドルを記録。時価総額は約336兆円に達した。
株価の急騰とその後の調整
週明け以降も人気は続き、16日には一時225.64ドルまで上昇、時価総額は約467兆円に拡大した。これはマイクロソフトやアマゾンに匹敵する評価だ。しかし同日、AIコーディング支援ソフト「カーソル」を開発するエニスフィアを600億ドルで買収すると発表。この買収を全額株式交換で行うとしたことによる希薄化懸念や利益確定売りが広がり、株価は下落に転じた。22日の終値は154.60ドルとなっている。
バブルか適正か、市場の評価は
スペースXの上場に際しては、そもそも株価が過大評価されているとの指摘が少なくない。同社はこれまでに大型ロケット「スターシップ」の開発や衛星インターネット「スターリンク」の展開で注目を集めてきたが、収益化の道筋はまだ明確ではない。アナリストの間では、マスク氏への期待が先行しているとの声がある。一方、宇宙産業全体の成長性を考えれば、適正な評価だとする見方もある。スペースXの上場は、世界の宇宙ビジネスの行方を左右する重要な試金石となるだろう。



