マツダ、CO2回収装置の実証を富士24時間レースで公開
マツダCO2回収装置、富士24時間で実証公開

マツダは、走行中に二酸化炭素(CO2)を回収する装置の実証試験を、富士スピードウェイで開催された富士24時間レースで公開した。このシステムは、排ガスからCO2を吸着・分離し、貯蔵タンクに高濃度で蓄えることで、カーボンネガティブの実現を目指すものだ。

実証試験の概要と仕組み

CO2回収装置は、CO2吸着器の出入り口にセンサーを装着し、CO2濃度を測定。その値に基づいて吸着と脱離を自動制御する。電動コンプレッサで圧力分布を制御し、CO2吸着(予冷を含む)と脱離(掃気を含む)を最適化する。脱離したCO2は、ゼオライトが入ったCO2貯蔵タンクに高濃度で貯蔵される。

今回の富士24時間レースでは、6月6日午後3時の決勝スタート後、午後8時過ぎと7日午前7時半過ぎの2回、ピットインのタイミングで除湿タンクとCO2貯蔵タンクを交換。7日朝には、メディア向けに交換作業が公開され、筆者が取材した。

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タンク交換の詳細

CO2回収装置の開発担当者によると、交換に要する時間は約10分。リアハッチを開け、冷却用ダクトと車両後部の複数パネルを外すことで、2つのタンクにアクセスする。取り外しは比較的簡単で、すぐに次のタンクへ交換できた。

マツダ上席執行役員の中井英二氏、ファクトリーモータースポーツ推進部部長の上杉康範氏、技術研究所研究長の原田雄司氏によると、量産化に向けては排ガスの「全量」ではなく「一部」をバイパスする方式を採用している。ラジコン実験では排ガス全量からCO2吸着を行っていたが、実車では排ガスの一部をバイパスし、その流量からCO2を回収する。

マツダ側は「バイパスすることを前提に研究開発を進める」と説明。仮に燃料タンク満タン時に発生する排ガス全量からCO2を回収すると、推定約100kgに及ぶため、システム設計の段階で回収量をコントロールする必要があるという。

今後の展望

マツダは、この技術を量産車に搭載することを視野に入れており、レースでの実証データを基に、効率的なCO2回収システムの開発を加速する方針だ。カーボンニュートラルを超える「カーボンネガティブ」の実現に向け、実用化への期待が高まる。

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