中国EV市場で日本車シェア急落、BYDの勢い止まらず
中国EV市場で日本車シェア急落、BYDの勢い止まらず

中国の電気自動車(EV)市場で、日本車メーカーの存在感が急速に薄れている。2024年には新車販売に占めるEVの割合が50%を超え、市場全体が拡大する一方、日本車のシェアは1%未満にまで低下した。背景には、中国現地メーカー、特に比亜迪(BYD)の急成長がある。

EV市場の変革と日本車の苦戦

中国汽車工業協会のデータによると、2024年の中国新車販売台数は約3100万台で、そのうちEVは約1550万台と、初めて半数を超えた。一方、日本車メーカーのEV販売は約10万台にとどまり、シェアは0.6%に過ぎない。トヨタ、日産、ホンダなど主要日本メーカーは、中国市場でガソリン車の販売減少に直面し、EVへの移行が遅れている。

「日本メーカーはEVの技術開発で出遅れ、価格競争力も不足している」と、自動車業界アナリストの李明氏は指摘する。BYDは2024年に約300万台のEVを販売し、中国市場でトップシェアを維持。同社の低価格モデル「海鷗(シーガル)」は10万元(約200万円)を切る価格で人気を集め、日本車のエントリーモデルを圧迫している。

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BYDの躍進と日本車の戦略

BYDの成功は、政府の補助金や充電インフラ整備に支えられた国内市場の拡大に加え、自社開発のバッテリー技術によるコスト優位性にある。同社は2024年に海外販売も50万台超え、東南アジアや欧州でも存在感を高めている。一方、日本メーカーは中国市場向けにEV投入を加速するが、販売低迷が続く。トヨタは2025年に新型EV「bZ3X」を投入予定だが、価格帯は20万元超と、BYDの競合モデルより高めだ。

日本メーカーの苦戦は、中国消費者のブランド志向の変化も影響している。若い世代を中心に「国産EVが高品質で低価格」との認識が広がり、日本車のブランド力は低下。中国自動車流通協会の調査では、EV購入検討者の60%以上が中国ブランドを第一候補に挙げ、日本ブランドを選ぶのは5%未満だった。

今後の展望と日本メーカーの課題

中国市場での日本車シェア低下は、EVだけでなく全体でも顕著だ。2024年の日本車メーカーの総販売台数は約150万台と、5年前の約400万台から大幅減少。日産やホンダは生産能力の削減を検討しており、一部工場の閉鎖も報じられている。業界関係者は「日本メーカーが中国市場で巻き返すには、現地パートナーとの協業強化や、価格競争力のあるEVの投入が不可欠」と話す。

中国政府は2030年までに新車販売の70%をEV・プラグインハイブリッド車とする目標を掲げており、市場のEVシフトはさらに加速する見通し。日本メーカーがこの流れに乗り遅れれば、中国市場での存在感はさらに縮小する可能性がある。BYDの勢いは依然として強く、同社は2025年に年間販売400万台を目指すと発表している。

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