日本政府は、電気自動車(EV)の普及に向け、2030年までに全国の充電インフラを現在の約3倍にあたる30万基に拡大する目標を掲げた。経済産業省が2026年7月4日に公表した「次世代自動車戦略」の一環として、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、商業施設、集合住宅などへの設置を重点的に促進する。
目標達成のための具体的な施策
政府は、充電器の設置費用に対する補助金を拡充し、民間事業者の投資を後押しする。また、設置場所の情報を一元管理するプラットフォームを構築し、利用者の利便性向上を図る。さらに、出力の高い急速充電器の設置を促進し、充電時間の短縮を目指す。
経済産業省の担当者は「充電インフラの整備はEV普及の鍵。官民連携で目標達成を目指す」と述べている。現在、日本国内の充電器数は約10万基だが、そのうち急速充電器は約1万基にとどまっている。政府は2030年までに急速充電器を3万基以上に増やす方針だ。
自動車メーカーの対応
トヨタ自動車や日産自動車など国内メーカーも、EV販売を強化する方針を打ち出している。トヨタは2026年までにEVのラインアップを10車種以上に拡大し、日産は2028年までにEV販売比率を40%以上に引き上げる計画だ。しかし、充電インフラの不足が販売拡大の障壁となっている。
業界団体である日本自動車工業会は「政府の目標を歓迎するが、設置場所の確保や電力供給の課題も解決する必要がある」とコメントしている。
海外との比較
欧州連合(EU)では、2025年までに主要道路に60キロメートル間隔で急速充電器を設置することを義務化。中国でも2025年までに公共用充電器を500万基設置する計画だ。日本は海外に比べて充電インフラの整備が遅れており、今回の目標で巻き返しを図る。
政府は、2030年までにEVの新車販売比率を30%に引き上げる目標も掲げており、充電インフラの拡大はその達成に不可欠としている。



