2025年までにEV充電器を30万基設置へ、政府目標の実現性は?
EV充電器30万基目標の実現性は?

政府は電気自動車(EV)の普及に向け、2025年までに全国で30万基の充電器を設置する目標を掲げている。しかし、現時点での設置数は約3万基にとどまり、目標達成には大きな課題が残る。

目標達成には10倍のペースが必要

経済産業省によると、2023年末時点の充電器設置数は約3万基。目標の30万基に達するには、残り2年で現在の10倍のペースで設置を進める必要がある。業界関係者は「このペースでは到底間に合わない」と指摘する。

充電器の種類別では、急速充電器が約1万基、普通充電器が約2万基。急速充電器は1基あたり数百万円の設置費用がかかり、特に都市部での用地確保が難航している。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

補助金拡充も効果は限定的

政府は2023年度補正予算で充電器設置に対する補助金を拡充した。しかし、充電器メーカーの担当者は「補助金だけでは採算が合わない事業者が多く、設置が進まない」と語る。また、集合住宅での設置は管理組合の同意が必要で、手続きの煩雑さが壁となっている。

一方、欧州連合(EU)は2025年までに公共充電器を100万基設置する計画を掲げ、日本を大きく上回るペースで整備を進めている。

需要と供給のミスマッチ

EV販売台数は2023年に約8万台と前年比で増加したが、充電器不足が購入意欲を削いでいる面もある。日本自動車工業会の調査では、EV購入を検討する消費者の約6割が「充電インフラの不足」を懸念点に挙げた。

「充電器が増えなければEVは売れない。しかし、EVが売れなければ充電器も増えない。この悪循環を断ち切る必要がある」と専門家は指摘する。

今後の展望

政府は2024年度から、高速道路のサービスエリアや商業施設への設置を優先的に進める方針だ。また、規制緩和により、コンビニエンスストアの駐車場など民間事業者による設置を促進する。

ただ、目標達成には官民挙げた取り組みが不可欠だ。充電器大手の関係者は「技術革新によるコスト低減と、設置場所の拡大が鍵を握る」と述べている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ