EVシフト加速でガソリン車消滅へ、2035年までに新車販売禁止の衝撃
EVシフト加速でガソリン車消滅へ、2035年新車禁止

日本政府は、2035年までにガソリン車の新車販売を禁止する方針を固めた。これにより、自動車業界は電気自動車(EV)への全面的なシフトを余儀なくされ、関連企業の対応が急務となっている。経済産業省が2020年12月に発表した「グリーン成長戦略」に基づき、2035年までに乗用車の新車販売をすべて電動車(EV、プラグインハイブリッド車、燃料電池車)にする目標が掲げられている。

政府目標の詳細と背景

政府の目標は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにするカーボンニュートラル実現の一環。自動車部門からのCO2排出削減が急務であり、ガソリン車の新車販売禁止はその柱となる。欧州連合(EU)や英国、中国なども同様の目標を掲げており、国際的な流れに日本も追随する形だ。

経済産業省の試算によると、電動車の普及により、2030年にはCO2排出量を約2億トン削減できる見込み。また、EV関連市場は2030年までに約80兆円規模に成長すると予測されている。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

自動車メーカーの対応

国内自動車メーカー各社は、EVシフトを加速させている。トヨタ自動車は2021年12月、2030年までにEVの世界販売を350万台とする目標を発表。日産自動車は2021年11月、2026年度までにEV販売比率を25%に引き上げる計画を公表した。ホンダも2040年までに新車販売をすべてEVまたは燃料電池車にする方針だ。

一方で、部品メーカーなど関連企業への影響は大きく、エンジン部品を主力とする企業は事業転換を迫られている。ある部品メーカーの幹部は「エンジン関連の売上高が全体の6割を占めており、EVシフトは死活問題だ。新たな技術開発や事業再編が必要になる」と語る。

充電インフラ整備の課題

EV普及には充電インフラの整備が不可欠だ。政府は2030年までに充電スタンドを全国で15万基設置する目標を掲げているが、2021年時点で約3万基にとどまる。特に、高速道路のサービスエリアや集合住宅での設置が遅れており、課題となっている。

経済産業省の担当者は「充電インフラの整備には補助金や規制緩和など、官民一体の取り組みが必要だ。2022年度予算案には関連費用として約1,000億円を計上している」と説明する。

消費者への影響と今後の見通し

ガソリン車の新車販売禁止は、消費者の車選びにも大きな影響を与える。現時点ではEVの価格がガソリン車より高く、航続距離や充電時間への不安も根強い。しかし、政府は購入補助金や税制優遇措置を拡充しており、2022年度からはEVの補助金を最大80万円に引き上げる方針だ。

また、自動車メーカー各社はEVの低価格化や航続距離の延長に取り組んでおり、2030年までにはガソリン車と同等の価格帯になる見通し。専門家は「2035年までに新車販売がすべて電動車になるのは現実的だ。ただし、中古車市場や部品供給など、移行期間中の課題も多い」と指摘する。

政府は2022年3月までに、2035年目標達成に向けた具体的な工程表を策定する予定だ。自動車業界は大きな転換点を迎えている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ