EVシフトの波、日本メーカーは生き残れるか 中国市場での苦戦と新たな戦略
EVシフトの波、日本メーカーは生き残れるか

中国市場での電気自動車(EV)販売において、日本メーカーが苦戦を強いられている。2024年の中国EV販売台数で日本勢のシェアは5%未満にとどまり、ドイツや韓国メーカーにも後れを取っている。特にトヨタとホンダは、中国市場でのEV販売が低迷し、新たな戦略を模索している。

中国市場での日本メーカーの現状

中国汽車工業協会のデータによると、2024年上半期の中国新エネルギー車(NEV)販売台数は約490万台で、前年同期比32%増加した。このうち、日本メーカーのシェアはわずか4.3%で、ドイツメーカーの10.2%、韓国メーカーの7.8%を下回る。トヨタの中国合弁会社である広汽トヨタの販売は前年比15%減、ホンダの中国販売も同20%減となっている。

日本メーカーの低迷理由として、中国市場でのEV投入の遅れが挙げられる。トヨタは2022年に初の量産EV「bZ4X」を発売したが、販売は伸び悩んでいる。ホンダは2024年に中国向けEV「e:Nシリーズ」を投入したが、競合する中国メーカーのBYDやテスラに比べ、価格や航続距離で劣ると指摘されている。

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トヨタの戦略転換

トヨタは2024年6月、中国市場でのEV販売強化のため、上海にEV開発拠点を設立すると発表した。トヨタの中国法人であるトヨタ中国の担当者は「中国市場の変化に迅速に対応するため、現地での開発体制を強化する」と述べている。また、トヨタは中国のバッテリーメーカーである寧徳時代(CATL)との協業を拡大し、2025年までに中国向けEVを10車種以上投入する計画だ。

さらに、トヨタは中国市場向けに低価格EVの開発を進めている。2024年7月には、中国のスマートフォン大手である華為技術(ファーウェイ)との提携を発表し、車載ソフトウェアの共同開発を開始した。アナリストは「トヨタが中国市場で巻き返すには、現地企業との連携が不可欠」と指摘する。

ホンダの新たな取り組み

ホンダも中国市場でのEV販売強化に動いている。2024年4月、ホンダは中国の合弁パートナーである広州汽車と東風汽車と共同で、中国向けEVの新ブランド「Ye(イエ)」を立ち上げると発表した。ホンダの中国事業責任者は「Yeブランドを通じて、中国の消費者に新たな価値を提供する」とコメントしている。

ホンダは2024年から2025年にかけて、中国市場に10車種以上のEVを投入する計画だ。また、ホンダは中国の検索大手である百度(バイドゥ)と提携し、自動運転技術の開発を進めている。百度の自動運転プラットフォーム「Apollo」を搭載したEVを2025年までに発売する予定だ。

日本メーカーの生き残り戦略

日本メーカーが中国市場で生き残るためには、現地化の加速と競争力のあるEVの投入が急務だ。中国市場ではBYDやテスラが価格競争を仕掛けており、日本メーカーは価格面での優位性を打ち出しにくい。そのため、品質やブランド力、アフターサービスなどの面で差別化を図る必要がある。

また、中国政府は2035年までに新車販売の50%をEVにする目標を掲げており、日本メーカーはこの目標に対応した戦略が求められる。日本メーカーが中国市場でシェアを回復できるかどうかは、今後のEV投入と現地パートナーとの協業にかかっている。

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