EVシフト加速、日本メーカーの戦略転換急務に
EVシフト加速、日本メーカーの戦略転換急務に

世界の電気自動車(EV)市場が急速に拡大する中、日本の自動車メーカーは戦略の転換を迫られている。2023年の世界のEV販売台数は前年比35%増の約1400万台に達し、市場シェアは18%に拡大した。一方、日本メーカーのEV販売シェアはわずか5%にとどまり、存在感の低下が懸念されている。

トヨタのEV戦略転換

トヨタ自動車は、これまでハイブリッド車(HV)を中心とした戦略を取ってきたが、2023年4月にEV専用工場を新設する方針を発表。2026年までにEVの世界販売台数を150万台に引き上げる目標を掲げている。また、2025年には米国でEVの生産を開始する計画だ。トヨタの豊田章男会長は「EVだけでなく、多様な選択肢を提供する」と述べているが、投資家からはEVシフトの加速を求める声が強まっている。

日産とホンダの提携

日産自動車とホンダは2024年3月、EV向けの基盤技術や部品の共同開発で合意した。両社は、EVのコア部品であるバッテリーやモーターの共通化を進め、開発コストの削減を目指す。日産の内田誠社長は「協業により、競争力を強化できる」と期待を示す。ホンダの三部敏宏社長も「EV時代に向けた重要な一歩」と評価した。

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中国メーカーの台頭

中国のBYD(比亜迪)は2023年、世界で約300万台のEVを販売し、テスラを抜いて世界最大のEVメーカーとなった。BYDは日本市場にも参入し、2024年には3モデルを投入する予定だ。日本自動車工業会のデータによると、2023年の日本のEV販売台数は約8万8000台で、新車販売に占める割合は2.2%にすぎない。日本政府は2035年までに新車販売を全て電動車にする目標を掲げているが、EV普及のペースは遅れている。

バッテリー調達の課題

EVの競争力を左右するバッテリーについて、日本メーカーは海外企業との連携を強化している。トヨタは2023年10月、米国のEVバッテリーメーカーと提携し、2025年から北米でバッテリーの生産を開始する計画を発表。日産も2024年、中国のバッテリーメーカーと合弁会社を設立する方針を示した。経済産業省は、2030年までに国内のバッテリー生産能力を150GWhに拡大する目標を掲げている。

今後の展望

日本メーカーがEVシフトで生き残るためには、技術開発の加速とコスト削減が不可欠だ。また、政府の支援や充電インフラの整備も重要となる。日本自動車工業会の豊田章男会長は「日本の自動車産業がEV一辺倒になる必要はないが、変化に対応しなければならない」と指摘する。世界のEV市場は今後も拡大が見込まれ、日本メーカーの戦略が問われている。

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