EVシフト加速するタイで日本勢が直面する厳しい現実
EVシフト加速するタイで日本勢の厳しい現実

タイの自動車市場で電気自動車(EV)の販売が急拡大している。2024年のEV販売台数は前年比で約2倍の8万台に達し、新車販売全体に占めるEV比率は10%を超えた。この急成長の背景には、中国勢の積極的な攻勢がある。比亜迪(BYD)や長城汽車など中国メーカーが低価格帯のEVを投入し、タイ市場で存在感を高めている。

日本メーカーのシェア急落

一方、長年タイ市場を支配してきた日本メーカーの立場は厳しさを増している。2024年の日本メーカーの新車販売シェアは約75%と、前年の80%から低下。特にEV分野では、日本勢のシェアはわずか5%にとどまり、中国勢が約70%を占める。

「タイは日本メーカーにとって重要な生産拠点であり、市場でもある。しかし、EVシフトで中国勢に先行され、競争力が低下している」と業界関係者は指摘する。

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タイ政府のEV推進策

タイ政府は2030年までに新車販売の30%をEVにする目標を掲げ、購入補助金や輸入関税の引き下げなど優遇策を打ち出している。これにより、中国メーカーはタイに続々と進出し、現地生産を開始。BYDは2024年7月にタイ工場を稼働させ、年間15万台の生産能力を持つ。

「タイ政府の支援策は中国メーカーに有利に働いている。日本メーカーはハイブリッド車(HV)で優位性を持つが、EVへの移行が遅れている」と自動車アナリストは語る。

日本メーカーの巻き返しは可能か

日本メーカーもEV投入を加速している。トヨタは2024年にタイでEV「bZ4X」を発売し、日産も「リーフ」を投入。ホンダは2025年からEV生産を開始する計画だ。しかし、価格競争では中国勢に劣り、充電インフラの整備も課題だ。

「日本メーカーは品質やアフターサービスで強みを持つが、EVの価格と航続距離で中国勢に勝てない。巻き返しには時間がかかる」と専門家は見る。

タイ市場の今後

タイは東南アジア最大の自動車生産国であり、日本メーカーにとって重要な市場だ。しかし、EVシフトの流れは避けられず、日本勢のシェア低下は続く可能性がある。タイ政府は2025年からEV向けの新たな優遇策を検討しており、競争はさらに激化しそうだ。

「タイ市場での敗退は、日本メーカーのグローバル競争力の低下を象徴している。EV戦略の見直しが急務だ」と業界関係者は警鐘を鳴らす。

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