EVシフト加速でガソリン車販売禁止へ、2035年目標に各国が動く
EVシフト加速、2035年ガソリン車禁止へ各国動く

世界で電動車(EV)シフトが加速している。欧州連合(EU)は2035年までに二酸化炭素(CO2)を排出する新車の販売を事実上禁止する方針を固め、日本政府も同様の目標を掲げる。これにより、自動車メーカーはガソリン車からEVへの生産転換を余儀なくされている。

EUの規制強化と日本の動き

EUは2023年3月、2035年までに新車のCO2排出を実質ゼロにする法案を可決した。これはガソリン車やディーゼル車の新車販売を禁止するに等しい。一方、日本政府は2021年に「2035年までに新車販売を全て電動車にする」目標を発表。ただし、電動車にはハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)も含まれる。

国際エネルギー機関(IEA)によると、2022年の世界のEV販売台数は前年比55%増の約1000万台に達し、新車販売に占める割合は14%に上昇した。この傾向は今後も続くとみられる。

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自動車メーカーの対応

各社はEV生産拡大に注力している。トヨタ自動車は2026年までにEVの世界販売を年150万台にする計画。日産自動車は2030年までに新型EVを27車種投入し、販売比率を55%に引き上げる目標を掲げる。ホンダは2040年までに全世界での新車販売をEV・燃料電池車(FCV)のみにする方針だ。

一方、部品メーカーにも影響が及ぶ。エンジン部品を主力とする企業は、EV向けモーターやバッテリー関連部品へのシフトを迫られている。ある部品メーカー幹部は「エンジン関連の受注が減少しており、新たな事業領域への投資が必要だ」と語る。

充電インフラの課題

EV普及には充電インフラの整備が不可欠だ。日本では2022年末時点で約3万基の充電器が設置されているが、政府は2030年までに30万基を目標とする。欧州では高速道路沿いの充電器設置が進み、EUは2026年までに主要道路で60キロメートルごとに充電器を設置する計画だ。

しかし、充電時間や航続距離への不安は依然として根強い。特に寒冷地ではバッテリー性能が低下し、航続距離が短くなる課題がある。各メーカーは急速充電技術や電池のエネルギー密度向上に取り組んでいる。

脱炭素と経済への影響

EVシフトは脱炭素社会の実現に貢献するが、経済への影響も大きい。ガソリン車の生産が減少すれば、雇用や税収に影響が出る可能性がある。一方で、EV関連産業は新たな雇用を生み出すと期待される。日本の経済産業省は、EV関連市場が2030年には約8兆円に拡大すると試算している。

また、資源の確保も課題だ。EV用バッテリーに必要なリチウムやコバルトなどのレアメタルは、特定国に偏在している。日本は資源の安定供給に向け、リサイクル技術の開発や鉱山権益の確保を進めている。

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