電気自動車(EV)市場の減速が、バッテリー業界に深刻な影響を及ぼしている。パナソニックエナジーは2026年7月、北米の工場で生産を20%削減すると発表した。これは、テスラ向けの需要が想定を下回ったことが主因とみられる。
バッテリー大手、相次ぐ生産調整
パナソニックエナジーの減産は、EV販売の伸び悩みを如実に示している。同社はカンザス州の工場で生産ラインの一部を停止し、従業員の一部を再配置する方針だ。関係者によると、減産は2026年末まで続く見通し。
この動きは他のバッテリーメーカーにも波及している。LGエナジーソリューションやSKオンも、需要低迷を受けて生産計画の見直しを余儀なくされている。業界全体で、2026年のバッテリー生産量は当初予想から15%程度下方修正される可能性がある。
EV市場の減速要因
EV販売の鈍化は、価格高騰や充電インフラの未整備が背景にある。米国では、2025年のEV販売台数が前年比でわずか5%増にとどまり、多くの自動車メーカーが目標を下方修正した。欧州でも補助金削減が響き、販売が低迷している。
パナソニックエナジーの担当者は「需要変動に柔軟に対応するため、生産最適化を進める」とコメント。しかし、業界からは「EVシフトのペースが想定より遅れており、バッテリー過剰供給が懸念される」との声も上がる。
今後の見通し
専門家は、バッテリー各社がコスト削減や技術革新で競争力を高める必要があると指摘する。一方で、長期的なEV需要は依然として堅調とみられ、2027年以降は回復が見込まれている。パナソニックエナジーは、次世代バッテリーの開発を加速し、競争優位を維持する方針だ。



