読売新聞のユーザー投稿サイト「発言小町」に、いわゆる「おひとりさま」での行動に対する周囲の反応について悩むトピックが寄せられた。投稿者の「Aさん」さんは、友人たちとの雑談で自身の趣味である「1人旅」が話題になり、「1人で行けるなんてすごい」「1人でご飯食べておいしいの?」「1人で寂しくないの?」といった言葉から、徐々に「一緒に行ってくれる人がいるといいのにね!」「誰か一緒に行ってあげて~」と哀れみを含んだ表現に変わったことに傷ついたという。
「1人で行動している人は惨めに見える?」
トピ主さんは「いつも誰かについてきてもらわないとその場所に行けないって、相手に断られたら諦める人生なんですね。損していますね」と友人たちに言い返したい気持ちをこらえ、「1人で行動している人は惨めに見えるんですか?」と問いかけた。
これに対し、「外野席の左端」さんは「1度も1人で旅行していません」「夫に断られたら行けません。損しています」と告白。「1人の食事がおいしくないとか。共感してくれる人が隣にいてほしいとか。1人は寂しいとか。よくある1人で行けない言い訳で、実はそこは本質じゃありません」とし、「不安なんです。1人で知らない土地へ行くことが。それだけです」と理由を述べた。
「ゆま」さんも「結婚してから、1度も1人で旅行していません」と明かし、「新幹線とかに乗る時も、連れがいた方が荷物とかみてもらえると思うからです。あと方向音痴なので」と不安を挙げ、「外食も1人だと間が持たない気がして1人でしません。1人で外食するなら、おいしいお弁当とかを購入して家で食べようと思います」とソロ活を拒む姿勢を見せた。
「死ぬまで1人で行動することはない」
「アネモネ」さんは「私は1人で行動しません。しようとも、思わない」と言い切り、「死ぬまで1人で行動することはない」と強調。ただし、「1人で行動してる方を、みじめとかみじめでないとか思わないし、趣味の場でご一緒になった赤の他人が1人行動しようが、しまいが、私には、なんの関係もないから」とコメントした。また、夫とも行動せず、「自分が楽な友達が一番」なのだという。
一方、ソロ活を支持する声も多い。「デラウェア」さんはイソップ寓話の「酸っぱい葡萄」の話を引用し、「トピ主さんの1人行動を批判した人たちは、このイソップ寓話のキツネと同じなのです。内心トピ主をうらやましいと思いながら、自分はできないのであえて批判的コメントをする」と主張した。
「りす」さんは「1人旅って楽しいですよね」と書き込み、「むしろ好きなものだけ食べられるし、ごはんに集中できるからなんでもおいしいし、景色を絵に描くなどが楽しくていい思い出しかないです」とソロ活の長所を列挙。さらに「やはり女性だと旅のメインはおしゃべりになりますよね。その場合だと、どこに行くかより誰と行くか、なんですよね。年を取れば取るほど相手に気を使うようになって、楽しいより疲れるが勝るようになりました」と本音を明かした。
「自分は誰かといた方が楽しい」
「ギマ」さんは「私は1人で行動できますが、外食も旅行も1人よりも気の置けない友人や夫と一緒が楽しいので、必要性がない限り1人で行動しません」と述べ、1人行動を寂しいとする見方については「集団行動できる人の方が、社会性が高いと思う人もいるので、そういう人からすると、トピ主さんは社会性に乏しい人と思われるかもしれません」との見解を示した。
「チョコチップ」さんは世代による価値観の違いを指摘。「『気おくれしてできない』と思う人だっているでしょう。親の世代なら『女の1人外食は恥ずかしい、はしたない』あるいは『夫がいないと行動できない』という価値観があるかもしれません(うちの義母なんかはまさにこれです)」とした上で、「でも、もっと若い世代だったら単に『自分は誰かといた方が楽しい』と思う人もいて、『1人行動できない』わけじゃないと思うのですよ」と持論を展開した。
近年では、単独参加を前提としたバスツアーや海外旅行のパッケージツアーも珍しくなく、ラーメンや焼き肉店では1人用に間仕切りを設けた席を用意する店も増えている。グループで出かけて各自が別のテントで過ごすソロキャンプのスタイルもあり、ソロ活の楽しみ方は多様化している。カップルや仲間でにぎやかに過ごすのも楽しいが、1人だからこそ食事や景色を存分に堪能できる楽しみ方もある。ソロ活の楽しさに没頭すれば、周りの目も気にならなくなるだろう。(読売新聞メディア局 鈴木幸大)



