EV販売低迷で電池在庫急増、トヨタや日産が生産調整
EV販売低迷で電池在庫急増、トヨタや日産が生産調整

世界的な電気自動車(EV)の販売減速を受け、リチウムイオン電池の在庫が急増している。トヨタ自動車や日産自動車など主要メーカーは生産調整を余儀なくされており、2025年までに供給過剰が現在の約2倍に拡大する見通しだ。

在庫急増の背景と現状

調査会社のデータによると、2024年第1四半期の世界のEV販売台数は前年同期比で約3%増にとどまり、成長率は鈍化。これに伴い、電池メーカーの在庫は2023年末比で約40%増加した。特に中国市場では、補助金縮小や競争激化により在庫が顕著に膨らんでいる。

トヨタは2024年度のEV販売計画を従来の約15万台から約12万台に下方修正。日産も同年度のEV生産台数を約10%削減する方針を固めた。両社とも電池調達契約の見直しを進めており、一部のサプライヤーからは「注文キャンセルが相次いでいる」との声が上がる。

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供給過剰の拡大予測

業界団体の試算では、2025年の世界の電池生産能力は需要を約30%上回る見込み。これは2023年の約15%から倍増する。韓国のLGエナジーソリューションや中国のCATLなど大手メーカーは、新工場の稼働延期や生産ラインの一部停止を発表している。

「EV市場の成長が想定を下回り、電池在庫が歴史的な水準に達している」と、アナリストの田中氏は指摘する。同氏は「2025年までに供給過剰がさらに拡大し、業界再編が加速する可能性がある」と分析する。

メーカーの対応と今後の見通し

トヨタは電池の生産効率向上とコスト削減を進め、2026年までに新型電池を投入する計画。日産は共同開発パートナーとの協業を強化し、生産能力の柔軟な調整を図る。一方、電池メーカーはEV以外の用途(定置型蓄電池など)へのシフトを加速している。

政府も対策に乗り出し、経済産業省は電池サプライチェーン強化のための補助金制度を拡充する方針。しかし、需要回復の明確な兆しはまだ見えず、在庫調整は2025年後半まで続くとの見方が強い。

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