電気自動車(EV)の普及に伴い、使用済みバッテリーのリサイクル市場が2030年に向けて急拡大する見通しだ。資源の有効活用と環境負荷低減の両立が求められる中、国内企業の参入が相次いでいる。
市場規模の見通し
調査会社によると、国内のEV用リチウムイオンバッテリーリサイクル市場は、2023年の約50億円から2030年には約1000億円に拡大すると予測される。この急成長の背景には、EV販売台数の増加とバッテリーの寿命(約8~10年)を迎える車両が増えることがある。
リサイクル技術の進展
現在、多くのリサイクル企業はバッテリーからコバルトやニッケルなどのレアメタルを回収する技術を開発している。例えば、住友金属鉱山は湿式精錬技術を用いて高純度の金属回収に成功している。また、JFEエンジニアリングは乾式製錬法でリチウムの回収率向上を目指している。
課題と今後の展望
一方で、リサイクルコストの低減や回収スキームの構築が課題だ。経済産業省は2025年度までに使用済みバッテリーの回収・リサイクルに関するガイドラインを策定する方針で、業界団体も自主的な取り組みを強化している。



