EVシフト加速する欧州、日本勢の競争力低下が顕著に
EVシフト加速する欧州、日本勢の競争力低下

欧州連合(EU)の新車販売に占める電気自動車(EV)の割合が2024年上半期に15%を超え、前年同期の12%から3ポイント上昇した。一方、日本勢のEV販売シェアは4%未満にとどまり、欧州メーカーや中国勢との差が広がっている。EUの厳格なCO2排出規制と加盟国の購入補助金がEV需要を喚起し、市場構造が大きく変化している。

規制強化で市場が拡大

EUは2035年までに内燃機関車の新車販売を事実上禁止する方針を打ち出しており、これに合わせて各メーカーはEV投入を加速している。2024年上半期のEV販売台数は約70万台で、前年同期比20%増となった。特にドイツとフランスではEV比率が20%を超え、北欧諸国では40%に迫る勢いだ。欧州自動車工業会(ACEA)によれば、EVを含む電動車全体のシェアは30%を超えている。

日本勢の苦戦と戦略転換

日本の自動車メーカーはハイブリッド車(HV)に強みを持つが、EVへの移行が遅れている。トヨタ自動車は2024年上半期の欧州EV販売が1万5000台未満と推定され、市場シェアは2%にも満たない。ホンダは欧州向けEVの販売を一時停止し、日産自動車はリーフの後継モデル投入を延期した。こうした状況を受け、日本メーカーは欧州でのEV戦略の抜本的な見直しを迫られている。

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「欧州市場ではEVが主流になりつつあり、日本メーカーは競争力を取り戻すために、より積極的な投資と現地生産体制の構築が必要だ」と、コンサルティング会社アリックスパートナーズの自動車担当ディレクターは指摘する。

中国勢の台頭と価格競争

一方、中国のBYDや上海汽車グループ(SAIC)などの中国メーカーは、欧州で低価格EVを投入しシェアを拡大している。2024年上半期の中国勢のEV販売シェアは8%を超え、前年の5%から上昇した。EUは中国製EVに対する関税引き上げを検討しており、貿易摩擦が新たな火種となっている。

今後の展望と日本メーカーの課題

欧州委員会は2025年から新たな燃費基準を導入し、EVシフトをさらに加速させる方針だ。日本メーカーは、欧州でのEV販売を強化するため、現地でのバッテリー調達や充電インフラへの投資を拡大する必要がある。また、ソフトウェア定義車両(SDV)への対応も急務となっている。日本メーカーが欧州市場で存在感を維持できるかどうかは、今後の戦略次第だ。

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